太田蒼生、途中棄権の理由は「低体温、低血糖」 世界に挑んだ積極策に手応え「世界のレベル知れた」「3年後には五輪で勝ちます」
9月の東京世界陸上代表選考会を兼ねた東京マラソン2025が2日、東京都庁~東京駅前・行幸通りの42.195キロで行われ、太田蒼生(青学大4年)は36キロ地点で途中棄権した。T.タケレ(エチオピア)が大会歴代5位の2時間3分23秒で優勝。10位の市山翼(サンベルクス)が2時間6分0秒で日本人1位だった。

東京マラソン
9月の東京世界陸上代表選考会を兼ねた東京マラソン2025が2日、東京都庁~東京駅前・行幸通りの42.195キロで行われ、太田蒼生(青学大4年)は36キロ地点で途中棄権した。T.タケレ(エチオピア)が大会歴代5位の2時間3分23秒で優勝。10位の市山翼(サンベルクス)が2時間6分0秒で日本人1位だった。
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初マラソンの太田は号砲直後から先頭に出た。8人の集団で5キロ地点を14分24秒で通過。前回王者でパリ五輪銅メダルのキプルト(ケニア)ら世界の猛者をしたがえ、超ハイペースで駆け抜けた。15キロ過ぎで一時は単独走に。20キロまでには第2集団に追いつかれたが、中間地点は1時間1分19秒で日本記録を上回るペースだった。
しかし、徐々に遅れ始めると、25キロ地点は1時間13分4秒で先頭に21秒差。28キロで赤崎暁、池田耀平ら第2集団にのみ込まれ、29キロで脱落していった。36キロ地点で無念の途中棄権。初マラソンでゴールできなかった。
青学大の1年後輩・皆渡星七さんが2月19日に悪性リンパ腫のため亡くなり、左胸には喪章をつけて走った。レース後、太田は主催者を通じてコメントを発表。「今回のレースは低体温と低血糖により途中で離脱してしまいましたが、前半から自分のやりたいようにレースを運び、世界のレベルを知れて良い経験ができました」と棄権の理由を説明しながらも手応えが滲んだ。
一方で「オリンピックで金メダルを獲るために一歩踏み出せたと思います。次はもっと長く世界と戦い、3年後にはオリンピックで勝ちます」と前向きな心境も明かし、2028年ロサンゼルス五輪に向けて決意を示した。
さらにその後、自身のXも更新。「低体温と低血糖で離脱してしまいましたが、世界を知れて価値のあるレースでした」とした上で「僕は僕のやりたいように走った。失敗の連続なんて当たり前だ。これからも僕は世界と戦う。次はもっと長く世界と戦う。そして3年後は五輪で勝つ」とファンに直接決意を明かし、「たくさんの応援ありがとうございました!」と感謝した。
また、青学大の原晋監督はXを更新。「東京マラソン2025太田蒼生ほろ苦デビューも価値あるレースだと思う。先頭集団に絡んで走るからこそ世界の力を体験でき力の差を感じる事が出来たと思う。練習やペースメーカーで大会に参加したとしても、得られるものは薄いだろう。まずはしっかり休み次なる目標を定め頑張りましょう!」と教え子を労った。
(THE ANSWER編集部)