那須川天心戦の採点巡る主張 実は180度違ったモロニー陣営の舞台裏「良い採点で負けたよ」
ボクシングのWBOアジアパシフィック(AP)バンタム級王者・那須川天心(帝拳)が25日、ボクサー転向6連勝から一夜明け、都内で会見した。前夜は東京・有明アリーナの119ポンド(約53.98キロ)契約ノンタイトル10回戦に臨み、前WBO世界バンタム級王者ジェーソン・モロニー(オーストラリア)に3-0で判定勝ち。試合後、モロニーと陣営は採点に不満をもらしていたが、舞台裏では違った反応だったという。

モロニー戦から一夜明けて会見
ボクシングのWBOアジアパシフィック(AP)バンタム級王者・那須川天心(帝拳)が25日、ボクサー転向6連勝から一夜明け、都内で会見した。前夜は東京・有明アリーナの119ポンド(約53.98キロ)契約ノンタイトル10回戦に臨み、前WBO世界バンタム級王者ジェーソン・モロニー(オーストラリア)に3-0で判定勝ち。試合後、モロニーと陣営は採点に不満をもらしていたが、舞台裏では違った反応だったという。
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試合は、那須川が初回と6回以外に目立って攻め込まれた場面はなく、得意のスピードで空転させながらポイントを重ねる展開。最終10回は打ち合って終えた。
3者の採点は97-93が2人、98-92が1人。試合後に公開されたジャッジペーパーによると、97-93の2人がモロニーにつけたのは「1、6、10回」と「4、6、10回」、98-92の1人は「1、6回」だった。試合後に陣営とともに不満を漏らしたモロニー。一方、帝拳ジムの本田明彦会長は一夜明けて取材に応じ、説明した。
「あんなに簡単な採点はありません。(モロニー側の)コーナーでも97-93だと。自分たちでつけた採点を私にも見せてきました。97-93か、もしくは最終回を天心に与えれば98-92です。初回、6回以外は完全に天心がコントロールしていました。会見では10ポイントマストシステムに対して説明しただけだったようです」
舞台裏では「私には『良い採点で負けたよ』と言ってきました」と180度違ったと説明。報道後にモロニー陣営に再度確認したところ「とんでもない、そうじゃないんです」と勝敗が入れ替わるべきだという意味ではなく、98-92の大差でないことを伝えたかったという。
試合後の会見では、モロニーは「接戦だったという印象だった。ラウンドの中で自分が圧倒してポイントを取ったラウンドもあった。なので、もう少しポイントが迫っているのかなと。98-92が1人いるのはアンフェア」とコメント。モロニーをマネジメントするドン・マジェスキー氏も「大きく取れているラウンドもあった。それが自分たちについていないのは理解できない」などと主張していた。
また、この日の会見に那須川と出席した帝拳ジムの浜田剛史代表は「昨日の採点について、ネットなどで98-92がおかしいといくつか出ているみたいです。しかし、昨日の試合ほどわかりやすい採点基準はなかったと思います。97が2人。控室に戻った時に『最終回を取られたのかな』と感じましたが、やはりそうでした」と話した。
(THE ANSWER編集部)