五輪金獲得公言、女子マラソン福士は「焦ってる」!? 勝つための戦略は?
早すぎても遅すぎても許されない――
一方、マラソンで出場するリオは3月に内定。実際は1月末の大阪国際女子優勝でほぼ当確となっていて、8月の本大会まで半年。与えられる調整期間がはるかに長いのだ。
簡単にいえば、福士はまだ仕上がっていない。凡走も当然だった。半年後に状態を最高に持っていく。早すぎても遅すぎても許されない。今大会でキルワに勝っても、リオ本番で負けては全く意味がない。レース後に「今日走ってみて分かった。焦ってる!」と叫んだが、反対に言えばこれまで福士のスイッチは入っていなかった。まだ状態を上げる最中にいる。
ワコールで指導する永山監督は「集中してやれば、1か月ですごい状態まで仕上がってしまう」と評する。8月14日のレースから逆算すれば、まだまだ調子を上げるのは先で良い。
今後は米ボルダーで高地合宿に臨み、1か月ほどを過ごした後に6月26日の函館ハーフマラソンへ出場。徐々にキレ味を増している頃だ。岐阜では発展途上だった走りが、北海道では別人のように研ぎ澄まされているに違いない。
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ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer