エディーHC独白 日本W杯成功の条件と3人のキーマン「W杯は鼠と猫のような戦いだ」
いよいよ、今年9月に迫ったラグビーワールドカップ(W杯)日本大会。自国開催で桜のジャージは躍動し、日本に熱狂を沸かせることはできるのか。そんな疑問を思い浮かべた時、W杯を戦う難しさと現在の日本の実力をこれほど熟知した人間はいないだろう。イングランド代表ヘッドコーチ(HC)エディー・ジョーンズ氏。いわずと知れた前日本代表HCだ。
新春独占インタビュー、前日本代表&現イングランド代表HCが語る日本の現在地
いよいよ、今年9月に迫ったラグビーワールドカップ(W杯)日本大会。自国開催で桜のジャージは躍動し、日本に熱狂を沸かせることはできるのか。そんな疑問を思い浮かべた時、W杯を戦う難しさと現在の日本の実力をこれほど熟知した人間はいないだろう。イングランド代表ヘッドコーチ(HC)エディー・ジョーンズ氏。いわずと知れた前日本代表HCだ。
W杯では母国・オーストラリア代表ヘッドコーチで03年大会準優勝、南アフリカ代表のテクニカルアドバイザーで07年大会優勝。そして、前回15年大会で日本を率いて「日本スポーツ史上最大の番狂わせ」と言われた南アフリカ戦を含め、大会3勝で世界を驚かせた。昨年11月の試合ではイングランド代表HCとして日本を迎え撃ち、敵将として現在地を肌で感じている。
そんな世界的名将に「THE ANSWER」は独占インタビューを敢行。前編では、W杯成功と日本躍進のカギについて聞いた。
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11月にイングランド代表HCとして、ホームに“古巣”日本代表を迎え撃ったエディーHC。8万人の大観衆が詰めかける中、前半は10-15とリードさせる展開に。後半に25得点し、35-15で逆転勝ちを演じた。80分間で日本代表に対し、何を感じたのか。
「まず言いたいのは、日本を決して軽視していなかった。日本にとってはイングランド戦は大きな意味を持つ試合で(直前に)ニュージーランド代表と対戦してこともあり、本当に凄くいいプレーをした。フィジカルは良く、戦術的にも良かった。特に、リーチ・マイケルのプレーが素晴らしかった。日本のパフォーマンスには感銘を受けた」
このように日本に対して敬意を示したエディーHC。しかし、その後で「ただ、最終的なことを言わせてもらうと……」と付け加え、世界ランク11位にいる日本の課題についても鋭く指摘した。
「次のステップに行くためには、高い強度の中で持続する時間を増やさないといけないということだ。イングランド戦の後半は落ちてしまった。現状、日本は世界のトップ10じゃない。これからトップ10に入るにはさらに成長しないといけない。強度の高い試合で、どれだけ持続的に戦っていくかを考えないといけない」
事実、日本は後半に限ってみれば完封されて逆転を許し、力の差を見せつけられた。強豪相手に80分間渡り合い、「高い強度のプレー」を維持すること。そのために、どんな工夫が必要なのか。