井上尚弥、消極的ライバルたちに嘆き「寂しい」 最強ゆえの功罪「フェザー級に上げるしか…」
「あと何ができるか。フェザー級に上げるしかないんですよ」
スーパーバンタム級でも対戦相手が減りつつある状況。海外からは早期のフェザー級転向を望む声がある。井上自身はこれまで通り慎重な姿勢を貫きつつ、今回は前日計量から過去最重量62.7キロまでリカバリー。先を見据えてのことだった。
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「(フェザー級転向の)カウントダウンというほどではない。残りのキャリア的に逆算すると、この辺りなのかなとなんとなく(想像できる)。あと10年もできる競技じゃない。限られた中で逆算しないといけない。ドヘニーが10キロ以上戻すことにも理由があって。ドヘニーとはもともとスピード勝負はしないじゃないですか。だから、自分が8キロ増やして少しスピードが落ちても対応はできる。そういう計算で増やしました」
体に少しだけ重さを感じたリング。「出来は悪くないですよ。これが本当に名勝負と言われる試合、紙一重の試合になった時にその数百グラムが左右するくらいの感覚ですね」と新たな試みに意味を見出した。
陣営の大橋秀行会長は「前人未踏のことをやるのが井上尚弥の役目」と今後に期待。井上も「まだまだやれることがあればやりたい」としつつ、「やる以上はそういうものに挑戦していくかと言っても、あと何ができるかという話。フェザー級に上げるしかないんですよ」と複雑な想いを明かした。
「そこは慎重にいきたい。1年半、2年後のその時の体にならないと、どうなるかわからない。2年経ってもスーパーバンタム級でできるならやるし。今の逆算的にそう(フェザー級の体に)なればと計画を立てているだけ」
次戦は12月に都内でWBO&IBF1位サム・グッドマン(オーストラリア)が最有力。来年は米ラスベガス開催が計画され、指名挑戦権を持つ元WBA王者ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)が有力候補に挙がる。「どのみちどっちともやるんで心配しないでください! 次がアフマダリエフになろうが、グッドマンになろうが、いずれやるんで」。全員倒すことに変わりはない。
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)