ブラインドラグビー日本代表が新たな挑戦 初海外遠征へクラウドファンディング実施
発足から5周年を迎えた日本ブラインドラグビー協会が、新たな歴史を紡ごうとしている。11月に初めての海外遠征を行い、競技発祥の地・イングランドで同国代表と2度目の国際テストマッチに臨むことになった。
15人制と同じ11月24日にイングランドで国際テストマッチ実施
発足から5周年を迎えた日本ブラインドラグビー協会が、新たな歴史を紡ごうとしている。11月に初めての海外遠征を行い、競技発祥の地・イングランドで同国代表と2度目の国際テストマッチに臨むことになった。
ブラインドラグビーとは、視覚障がい(弱視)がある人がプレーする競技で、2015年にイングランドで考案された。視覚的情報が得にくい選手たちが使うのは、鈴の入ったラグビーボール。鈴の音や仲間の声、ガイド選手のサポートなど視覚以外のコミュニケーションツールや緻密な戦術などを駆使しながら、パスをつなぎ、ゴールラインを目指す。日本では2018年に紹介され、翌年にはイングランドからコーチを招聘して講習会を開催。同年に日本ブラインドラグビー協会が設立された。
協会が産声を上げた2019年といえば、日本でラグビーワールドカップが初開催され、各地で熱戦が繰り広げられた。この時、ブラインドラグビーでも熊谷ラグビー場を舞台にイングランドvs日本という史上初の国際テストマッチを開催。この試合のために5?6月には日本代表セレクション、7?9月には代表合宿を実施したが、発足まもなく臨んだ試合では3戦全敗の悔しさを味わった。
その後、日本ブラインドラグビー協会では競技の普及・強化に尽力。協会で普及委員長を務める添田翔選手らイングランド戦を経験した選手たちが中心となり、「全敗の借りを返したい」「もう一度イングランドの仲間たちと試合をしたい」と練習や試合経験を重ねて、スキルとラグビーIQの向上に努めたという。
あれから5年。コロナ禍の影響でなかなか国際試合を開催できずにいたが、このほどイングランド協会からテストマッチ開催のオファーが届き、11月24日に現地で2度目の対戦が実現することになった。初の海外遠征を迎えるにあたり、日本ブラインドラグビー協会では遠征費用を捻出するため、9月30日までクラウドファンディングを実施中。多くのサポートを呼びかけている。