驚異の勝率&引退しても輝く記録 野口みずきはいかにして頂点に立ったのか
「足が壊れるまで走りたい、という言葉通り、思う存分走り切れた」 引退会見で野口さんは清々しい笑顔を浮かべた。
150センチと小柄ながら女子マラソンを牽引、その強さの秘訣とは
女子マラソンの2004年アテネ五輪金メダリストで、2時間19分12秒の日本記録を持つ野口みずきさんが、今月15日に現役引退を表明した。マラソンは通算10戦5勝で、5割の高勝率。150センチと小柄な体格ながら、国内外で優勝を重ねることができた強さはどこにあったのか。
「足が壊れるまで走りたい、という言葉通り、思う存分走り切れた」
引退会見で野口さんは清々しい笑顔を浮かべた。ストライド(歩幅)の広さが最大の武器。本人が全盛期と振り返る07年には、身長150センチを超える約151センチのストライドを手にしていた。
一般的に歩幅は身長の80~90%前後とされ、身長を超えるのは珍しい。2000年シドニー五輪金メダルの高橋尚子さんはピッチ走法で、身長163センチに対して約140センチだった。身長が低い野口さんだが、Qちゃん超えの広い歩幅で省エネの走りを実現。体格が小さくても勝てる技術を身に着けた。