陸上日本選手権で「危機感」を連呼 世界を制したやり投げ・北口榛花が感じる壁「順調じゃない」
猛省中でも嬉しいのは年下の台頭「本人たちにはあまり言わないけど…」
体の柔らかさを生かした投てきや、助走のリズムアップが課題。本番の強さが武器の一つだが、「練習で飛ばないので、練習でも(実力を)出すのが課題。今は6投目に逆転することではなく、6投目までにしっかり投げられるようにしないといけない」と猛省した。
目標が高いだけに自分に求めるレベルもアップするが、そんな中でも嬉しいことがある。61メートル41で2位の武本紗栄は24歳、60メートル72で3位だった上田百寧は25歳。年下選手が60メートルを越え、台頭を示した。
「今回自分より若い2人が2、3位。凄く嬉しかったし、2人とも海外の試合にもたくさん出るようになってきた。本人たちにはあまり言わないけど、私としては凄く嬉しいなんです。『こうやっていかないと高まんないよね』って」
日本記録は優勝した昨年9月DLブリュッセル大会の67メートル38。夢のパリ五輪金メダルへ、DL2試合で調整する。「人は人、自分は自分のペースがあるとは思っていますが、少しでも世界のトップ選手と戦う中できっかけみたいなものを掴めたら。悔いの残らないように、どういう結果でも『全部やったぞ』と思えるような、そういう準備をしていきたい」と力を込めた。
昨年は日本選手権の負けから世界制覇に繋げた。今季も不可能なわけがない。
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)