100m高校生女王だった自分に勝利 海を渡り着実に進歩した御家瀬緑の胸中「不甲斐ないというか…」【陸上日本選手権】
今夏のパリ五輪代表選考会を兼ねた陸上・トラック&フィールド種目の日本選手権第2日が28日、新潟・デンカビッグスワンスタジアムで行われた。女子100メートル決勝では、23歳の御家瀬緑(住友電工)が11秒64(向かい風0.5メートル)の2位。高校3年以来5年ぶりの日本一はならなかったが、3週間前に当時の自己ベストを更新するなど大目標の世界大会出場へ着実に成長している。
陸上日本選手権
今夏のパリ五輪代表選考会を兼ねた陸上・トラック&フィールド種目の日本選手権第2日が28日、新潟・デンカビッグスワンスタジアムで行われた。女子100メートル決勝では、23歳の御家瀬緑(住友電工)が11秒64(向かい風0.5メートル)の2位。高校3年以来5年ぶりの日本一はならなかったが、3週間前に当時の自己ベストを更新するなど大目標の世界大会出場へ着実に成長している。
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レース直前の選手紹介では小さく微笑み、落ち着いていた。日本一決定戦のピストル音が響く。御家瀬は中盤で抜け出したが、最後は君嶋愛梨沙に突き放された。「まだまだだなっていう感じです。なかなか上手くいかない。技術が安定していない」。スタートから理想のフォームが崩れ、昨年に続く2位。高校3年だった2019年以来の優勝はならず、君嶋に3連覇を許した。
「まだ安定していないし、焦っているなと感じます。まだ自信がないんだなと。全く目標には届いていないし、不甲斐ないというか納得できていない。(3週間前に)自己ベストは出せたけど、まだ技術を大きい大会で出せないのが課題。技術トレーニングをやって走りを固めていきたい」
2019年大会では、100メートルで29年ぶりの高校生女王に。福島千里に続く「逸材」と呼ばれ、一躍注目を浴びた。北海道・恵庭北高卒業後、上京して住友電工入り。20年3月から東京五輪を見据えて新生活を始めたが、コロナ禍の影響で練習施設が閉鎖されるなど苦労した。それでも殻を破り、22年日本選手権は19年9月に出した自己ベストに並ぶ11秒46をマークした。