女子ゴルフ双子が繋いだ最高の親孝行 母の日→父の日ともに優勝、岩井姉妹の父「僕も家内も世界一幸せ」
女子ゴルフの国内ツアー・ニチレイレディスの最終日が16日、千葉・袖ヶ浦CC新袖C(6584ヤード、パー72)で行われ、3打差5位で出た岩井明愛(Honda)が9バーディー、1ボギーの64で回り、通算13アンダーで逆転優勝を飾った。今季2勝目、ツアー通算5勝目。この日は父の日。5月の母の日には双子の妹・千怜が優勝していた。最高のプレゼントを届けられた父・雄士さんは「僕も家内も、世界一幸せですよ」と喜んだ。
国内ツアー・ニチレイレディス最終日
女子ゴルフの国内ツアー・ニチレイレディスの最終日が16日、千葉・袖ヶ浦CC新袖C(6584ヤード、パー72)で行われ、3打差5位で出た岩井明愛(Honda)が9バーディー、1ボギーの64で回り、通算13アンダーで逆転優勝を飾った。今季2勝目、ツアー通算5勝目。この日は父の日。5月の母の日には双子の妹・千怜が優勝していた。最高のプレゼントを届けられた父・雄士さんは「僕も家内も、世界一幸せですよ」と喜んだ。
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ここ一番の勝負強さで“父の日V”を手繰り寄せた。最終18番パー5。2打目をバンカーへ入れながら、岩井は3メートルのバーディーパットを決めた。スライスラインで難しい距離。入れなければプレーオフ突入だったがねじ込み、右拳を力強く握ってガッツポーズ。クラブを掲げて大歓声に応えた。
「自分が決めないと勝てないつもりでしたけど、強気で打てたと思います」
会見でこう話した岩井にとって、昨年2位で優勝を逃していた大会。「悔しい思いをした」と今も記憶は消えていない。父・雄士さんへ「何か一つでも思い出に残るプレーができたら」とは思っていたが、伸ばしあいの最終日に驚異の64をマーク。一時は2打差に11人がひしめく大混戦を抜け出し「最高の父の日のプレゼントになった」と笑顔を見せた。
千怜と共に、お揃いのリストバンドを付けてプレー。この日は父の日をイメージした黄色だった。「(父は)自分たちがプレーしやすいように周りから守ってくれているというか……そんな感じがしますね」。2人合わせてツアー11勝の最強姉妹。支えてくれる父の存在は大きい。「楽しんでプレーしてこい。笑顔でプレーしてこい」。毎週のように言われる言葉を、胸に刻んでいる。
雄士さんはこの日、まずはスタートが先だった千怜につき、明愛の最終ホールは遠目に見届けた。バーディーパットは見えなくても、娘のガッツポーズで優勝を確認。「1打を争うドキドキと、優勝できた幸せで胸が苦しかった」と心境を明かした。
5月、母の日には千怜がRKB×三井松島レディスで優勝していた。双子でそれぞれ両親に最高のプレゼントだ。「そりゃ嬉しいよ……。僕も家内も世界一幸せですよ」。娘の親孝行に、感激した雄士さんは穏やかな表情を見せた。
明愛は20日に開幕する米メジャー第3戦「KPMG全米女子プロ選手権」(サハリーCC)に出場する。24日に決まるパリ五輪代表にも可能性は残されている。「五輪への思いはあります。毎試合頑張って結果的にいけたら良いなという感じ」。大切な日の勝利で弾みをつけた。今度は異国の地でベストを尽くすだけだ。
(THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂 / Kaho Yamanobe)