村田諒太、進退決断はじっくりと 本田会長「村田の場合は背負うものが多すぎる」
前WBA世界ミドル級王者・村田諒太(帝拳)が21日(日本時間22日)、王座陥落から一夜明けて、試合会場だった米ラスベガスのパークシアターで報道陣に対応した。2度目の防衛戦では、同級3位ロブ・ブラント(米国)に0-3の判定負け。ジャッジ2人が10ポイント差をつける完敗。勝てば元3団体王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)とのビッグマッチへと動き出すはずが、まさかの敗戦で逆にボクサー人生の岐路に立たされた五輪金メダリスト。もう一度這い上がるのか、それとも――。今後のプランは白紙のままだ。
村田は去就の決断を急がない方針明かす
ボクシングの前WBA世界ミドル級王者・村田諒太(帝拳)が21日(日本時間22日)、王座陥落から一夜明けて、試合会場だった米ラスベガスのパークシアターで報道陣に対応した。2度目の防衛戦では、同級3位ロブ・ブラント(米国)に0-3の判定負け。ジャッジ2人が10ポイント差をつける完敗。勝てば元3団体王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)とのビッグマッチへと動き出すはずが、まさかの敗戦で逆にボクサー人生の岐路に立たされた五輪金メダリスト。もう一度這い上がるのか、それとも――。今後のプランは白紙のままだ。
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激闘から一夜。痛々しくはれ上がった両まぶたを隠すように、村田はサングラス姿で報道陣の前に姿を現した。プロキャリアで2度目の敗戦。だがここまで打たれたのは初めての経験だった。「ダメージはあります。試合が終わったらしっかり休憩しなさいと言われる理由がわかる。今までここまでタフな試合はなかった」。さらには「こういう試合を続けたら壊れるなと……」とも言った。ボクサーにとってダメージの蓄積はつきもの。32歳にして初めて痛感させられた。
前夜はほとんど眠れなかったという。「自分の未熟さだったり、やっぱり昨日は負けたな、という気持ちが大きくなりました」とベルトを失った実感がこみ上げてきた。また期待が高まっていたゴロフキンとのビッグマッチが遠のいたことには、「負ければなくなると思っていた。そういう運命になかった。実力が達していないんだなと」と悔しさを押し隠すように話した。
前評判では圧倒的有利だったが、蓋を開けてみればブラントの手数とスピードに屈した。帝拳の本田明彦会長も「陣営全体の負け。相手に比べたら。相手が仕上げてきていた。よく研究していた」とブラント陣営をたたえ、村田については「気持ちが入っていたからあそこまでやったけど。気持ちだけで頑張った。よく立っていた。あれは意地で立っていたんだろうね」と労った。