衝撃の14歳トルソワとは何者か 天才少女の肖像「みんな4回転なら私は5回転を跳ぶ」
フィギュアスケートでISU公認大会で女子史上初の4回転ルッツを決めたアレクサンドラ・トルソワ(ロシア)。弱冠14歳にして、フィギュア界に衝撃を与えたが、多くの名選手を育て上げたエテリ・トゥトベリーゼコーチのもとで、いかに進化を遂げてきたのか。母国ロシアメディアが伝えた横顔をひも解くと、天才少女の肖像が見えてくる。
女子初の4回転ルッツを成功させた逸材はいかにして進化を遂げたのか
フィギュアスケートでISU公認大会で女子史上初の4回転ルッツを決めたアレクサンドラ・トルソワ(ロシア)。弱冠14歳にして、フィギュア界に衝撃を与えたが、多くの名選手を育て上げたエテリ・トゥトベリーゼコーチのもとで、いかに進化を遂げてきたのか。母国ロシアメディアが伝えた横顔をひも解くと、天才少女の肖像が見えてくる。
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世界に衝撃が走った。12日に行われたジュニア・グランプリ(GP)シリーズ第7戦アルメニア大会。女子フリーで歴史的瞬間が訪れた。トルソワはフリーの冒頭、後ろ向きの助走から左足で踏み切り、高く舞った。そして、右足で着氷。右手をつきそうになったが、しっかりと堪え、4回転ルッツを成功。ISU公認大会で女子選手が史上初めて決めた。荒川静香が制したトリノ五輪の2年前、2004年に生まれた14歳。銀盤を舞う表情にあどけなさが残る天才少女は、どんな成長過程を歩んできたのか。
「sports.ru」によれば、トルソワは9月下旬にトゥトベリーゼコーチのもとでどんな練習を積んでいるのかを語っている。
「私はコーチたちがリンクで課題を課しながら、私を男子のグループに入れて練習させているのが好きです。私たちはたくさんジャンプします、氷の上でも床の上でも。通常、コーチたちは練習で2連続ジャンプや3連続ジャンプを見せるように言いますが、エテリ先生は跳べるだけ跳びなさいと言います」
男子の練習に積極的に加わり、連続ジャンプも回数を決めずに挑戦させるというトゥトベリーゼ流指導を受けるトルソワ。昨年、名古屋で行われたジュニアGPファイナルの練習で3回転を6連続で跳び、驚かせたことを振り返りながら、そのうち3つはオイラー(ハーフループ)が入っていたことに言及した。一方、同門の先輩、平昌五輪金メダリストのアリーナ・ザギトワ(ロシア)がオイラーなしで3回転を5連続で跳ぶことについて「これはとても多いです」とも語る。飽くなき向上心が常に宿っている。