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河村勇輝が見せた究極の遂行力 残り34秒で“1本目”の3P成功、チーム全員で探り当てた高確率の一撃

バスケットボールB1リーグの横浜ビー・コルセアーズは、今季中地区の8チーム中6位と苦しんでいる。昨シーズンに続くチャンピオンシップ(CS)出場、またBリーグ制覇を目指しているが、終盤戦に至るまで前年のような爆発力が見られない状態が続く。そうしたなか、6日に中地区首位の三遠ネオフェニックスをホーム・横浜国際プールに迎えると、試合前時点で平均得点92.0とリーグトップに立っていた三遠のオフェンスを食い止め続け、81-76で勝利。河村勇輝が勝負を決定づける3ポイントシュートを決めるなど、20得点11アシストの活躍を見せ、昨年12月以来となるリーグ戦の連勝を果たした。

20得点11アシストをマークした河村勇輝。勝負を決定づける3ポイントシュートを決めた【写真:B.LEAGUE】
20得点11アシストをマークした河村勇輝。勝負を決定づける3ポイントシュートを決めた【写真:B.LEAGUE】

三遠戦で20得点11アシスト、チームを昨年12月以来の連勝に導く

 バスケットボールB1リーグの横浜ビー・コルセアーズは、今季中地区の8チーム中6位と苦しんでいる。昨シーズンに続くチャンピオンシップ(CS)出場、またBリーグ制覇を目指しているが、終盤戦に至るまで前年のような爆発力が見られない状態が続く。そうしたなか、6日に中地区首位の三遠ネオフェニックスをホーム・横浜国際プールに迎えると、試合前時点で平均得点92.0とリーグトップに立っていた三遠のオフェンスを食い止め続け、81-76で勝利。河村勇輝が勝負を決定づける3ポイントシュートを決めるなど、20得点11アシストの活躍を見せ、昨年12月以来となるリーグ戦の連勝を果たした。

 横浜BCは、昨年末に広島ドラゴンフライズから期限付き移籍で加入したカイ・ソットと、かねてから在籍していたジェロード・ユトフ、デビン・オリバーを交えた「3BIG」を織り交ぜていく。身長220センチと規格外の高さを誇るソットを封じようと相手ディフェンスが寄れば、空いたスペースにオリバーが走り込んだり、ソット自身がランニングプレーからインサイドを切り開いていく。さらに空いたと見るやシュートを放つなど、三遠に対して優位性を作ろうとする動きが随所で起こっていた。

 また、河村が相手を見極め、ディフェンスを引きつけては決定機を作り続け、両チーム最多となる11アシストを記録。自らも得点を重ねて20得点まで伸ばすなど、躍動が目立った。

 極めつけは試合時間が残り1分を切り、78-76の場面で迎えたオフェンスだった。河村は三遠の大浦颯太との1on1に持ち込み、ステップワークで間合いを作ると、残り34秒でこの日初めてとなる3ポイントシュートを選択。リングを射貫き、勝負を決定づけた。「とっておき」を決めきった場面を、河村は記者会見で次のように振り返った。

「三遠さんがピック&ロールに対して、すごくタフにディフェンスをしてくるというのが続いていて、(スクリーンを)1回噛ませてしまうと、タフなシュートで終わってしまうのではという感覚がありました。それよりも、1対1でズレを作っていくほうが、よりギャップを作ってシュートにできる。決めきれたのも、自分としては良かったかなと思います」

 勝負どころの第4クォーターに入って、横浜BCはショットクロックバイオレーション(24秒や14秒など、決められた時間内にシュートを打たなくてはならないルール)を立て続けに3回犯し、場内には不穏な空気が漂っていた。バイオレーションの多発について、横浜BCの青木勇人ヘッドコーチ(HC)は、チームとしての意図を明かす。

「チームで見つけた良いシュートが良いディフェンスに繋がると考えていました。それができない場合、相手に速攻をされてしまったり、ディフェンスで後手を踏んでしまって相手のシュートにケアができない恐れがあったので、『良いシュートを探していこう』としていました。ターンオーバーが続いたのは、僕が強く言いすぎたことで、意識させすぎたのかもしれません」

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