女子マラソンで敗者たちの行動に止まぬ称賛 日本人2人が「本当に美しい」「素敵なエピソード」
名古屋ウィメンズマラソンが10日、バンテリンD発着の42.195キロで行われ、安藤友香(ワコール)が2時間21分19秒で優勝した。パリ五輪代表の最後の1枠を懸けた最終選考会。逆転で内定する選手は現れなかったが、「本当に美しい」「素敵なエピソード」と敗者たちの行動に対する称賛の声が広がっている。
五輪争いのレース中に生まれた姿
名古屋ウィメンズマラソンが10日、バンテリンD発着の42.195キロで行われ、安藤友香(ワコール)が2時間21分19秒で優勝した。パリ五輪代表の最後の1枠を懸けた最終選考会。逆転で内定する選手は現れなかったが、「本当に美しい」「素敵なエピソード」と敗者たちの行動に対する称賛の声が広がっている。
ライバルの給水ミスに気づいていたようだ。10キロの給水所。鈴木亜由子(日本郵政グループ)は混戦の中でドリンクを手にできなかった。しかし、直後に加世田梨花(ダイハツ)が走りながら寄り添い、横からドリンクを手渡し。鈴木は受け取って補給した。マラソンでは時折見られる場面でもあるが、五輪切符を争うライバルへの気遣いだった。
昨年ブダペスト世界陸上代表の加世田と、21年東京五輪代表の鈴木のやり取り。レース中からネット上のファンは「良いもの見た」と感動の声が上がっていた。「加世田選手の人間性よ…ちょっと涙腺が…」「なんて素敵な瞬間を見れたんだろう」と涙を誘っていたが、称賛の声が続々と上がっている。
「大あっぱれあげたい」
「なかなかできないよ」
「感動した」
「これは素晴らしいスポーツマンシップですね」
「すてきなエピソード」
「眩しかった」
「エエ話ですわ!」
「本当に美しかったよ」
女子日本代表は昨年10月マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)で優勝した鈴木優花(第一生命グループ)、2位の一山麻緒(資生堂)が内定済み。最後の3枠目は、1月の大阪国際女子で日本陸連の設定タイム2時間21分41秒を大幅に上回る日本記録2時間18分59秒を叩き出した前田穂南(天満屋)が最有力だった。
鈴木は2時間21分33秒の3位、加世田が2時間22分11秒の4位で終え、五輪代表最後の1枠は前田が手にした。それでも、最後まで歯を食いしばって走り抜いた2人と安藤に心を打たれたファンは多かったようだ。
(THE ANSWER編集部)