那須川天心、1500万円寄付は「僕のモットー」「口だけじゃないのが大事」 震災に示した25歳の矜持
ボクシングの東洋太平洋スーパーバンタム級6位、日本同級7位・那須川天心(帝拳)が23日、エディオンアリーナ大阪でボクシング転向3戦目として121ポンド(約54.89キロ)契約8回戦に臨み、ルイス・ロブレス(メキシコ)と対戦する。21日は大阪市内のホテルで会見。初の世界ランカーとの一戦へ、対面した相手とともに意気込みなどを語った。戦績は25歳の那須川が2勝(0KO)、25歳のロブレスが15勝(5KO)2敗1分け。
ボクシング転向3戦目へ会見、Amazon プライム・ビデオで生配信
ボクシングの東洋太平洋スーパーバンタム級6位、日本同級7位・那須川天心(帝拳)が23日、エディオンアリーナ大阪でボクシング転向3戦目として121ポンド(約54.89キロ)契約8回戦に臨み、ルイス・ロブレス(メキシコ)と対戦する。21日は大阪市内のホテルで会見。初の世界ランカーとの一戦へ、対面した相手とともに意気込みなどを語った。戦績は25歳の那須川が2勝(0KO)、25歳のロブレスが15勝(5KO)2敗1分け。
那須川はニット帽を被り、パーカー姿で会見に登場した。対面したロブレスを横目にマイクを握った。
「前回の試合からずっと準備してきた。自分の中でも進化が見える調整だったし、できないことを毎日突き詰めてやってきたつもり。それをしっかり見せたい。(ロブレスは)好戦的で何でもできる。攻めも守りも何でも。逆に技術が高い選手とやる時の方が僕は強くなる。風車の理論じゃないけど楽しみです」
昨年4月のボクシングデビュー戦、9月の2戦目はともに判定勝ち。特に2戦目はKO宣言しただけに不完全燃焼だった。WBAとWBOで世界バンタム級14位のロブレスに対し、ボクシング転向後初のKO勝ちがほしいところ。今月10日の公開スパーリングでは、圧力をかけて攻める姿を披露し「“KOする詐欺”はやめようかなと」と笑いながらKOへの意欲を見せていた。
この日も「1戦目、2戦目に進化していることは見せられたと思うけど、全員が満足する試合をしたい。チームだけでやっているものでもない。お客さんがいての格闘技なので。全員が納得する決着をつけるためにやってきたので、それをしっかり見せたい」と語気を強めた。
能登半島地震では個人で500万円、ジムと共同で1000万円の計1500万円の寄付。その想いについて語った。
「僕のモットーというか、困っている人、大変な人に手を差し伸べられる人にならないといけないと思っている。口だけじゃないのが大事だと思ってそういう行動になった。そういうことをすることで、みんなが有名な人がやっているとちょっとでも思ってくれれば。メッセージでも来る。小さい子がお年玉を全部寄付したとか。それが嬉しい。僕はきっかけに過ぎないと思う。日本が大変な時、格闘技って日常に必要かどうか考えるといらないと思う。
でも、闘う力は大きい。だからみんなで闘って、闘うことの素晴らしさが伝わればと思って寄付しました。何を伝えたいかはいつもと変わらない。受け手側の問題。試合を見て行動しようとか、何かやってもようとか思ってもらえれば。格闘技じゃなくてもいい。毎日みんな誰かと、物理的にじゃなくても闘っていると思う。そのきっかけになれば」
9月の2戦目は試合中に左手を骨折。2か月ほど拳を打つ練習はできなかったが、この間は走り込み合宿などでスタミナを強化した。今回の試合は興行のセミファイナルとして行われる。
一方、ロブレスは「ハードな練習をしてきた。調整は成功だ。グレートな試合ができる。(那須川は)とてもライバルはパワフル。きちんと調整されている。面と向かって知り合えて嬉しい。俺が良いボクサーだと証明したい。調整に成功していることも証明したい」と力を込めた。
〇…興行は「Prime Video presents Live Boxing」の第6弾として開催される。メインイベントではWBA&WBC世界ライトフライ級2団体統一王者・寺地拳四朗(BMB)が、元WBA正規王者のWBA1位&WBC2位カルロス・カニサレス(ベネズエラ)と防衛戦を予定。WBA世界フライ級1位のユーリ阿久井政悟(倉敷守安)は、6度防衛中の王者アルテム・ダラキアン(ウクライナ)に世界初挑戦。与那覇勇気(真正)と辰吉寿以輝(大阪帝拳)の54.5キロ契約8回戦も行われる。
(THE ANSWER編集部)