100周年事業でBMX世界大会を開催 甲子園球場が目指す「夢が叶う場所」の在り方
100年先の未来でも変わらないでいたい「日本人が憧れる場所」
次の100年では“聖地”とするスポーツの幅を広げるだけではなく、文化系の事業も含め、広く「夢が叶う場所」でありたいともいう。その一環として、2023年6月には「甲子園ブラスバンドフェスティバル」を開催し、全8校、総勢約800人の高校生がブラスバンドのパフォーマンスを披露した。
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「ブラスバンドの皆さんにはグラウンドに入って演奏していただきました。女子高やマーチングバンドなど、野球の応援では甲子園のスタンドに来られない方々でも、一度は甲子園で演奏してみたいと思っている方々もいらっしゃるかもしれない。そういう夢を叶えることができたらと思い、実施しました。甲子園という日本を代表する舞台で、スポーツに限らず、夢が一つ一つ叶っていけばいいなという思いですね」
100年という節目を迎えた甲子園球場は今、次の100年に向かって新たな歴史を積み重ねようとしている。ただ、100年先の未来になっても「日本人が憧れる場所の一つ、ということはおそらく変わらないでしょう」と赤楚さんは言う。
「そこを変えるアクションではなく、繋ぐアクションをしていきたいと思います。先人の皆さんが積み上げてくださった遺産であり、文化ですので、自分たちで使うだけではなく、次の世代、その次の世代にバトンタッチをするために、少し幅を広げながら繋ぐという考え方をしていきたいですね」
すでに発表されている100周年開場記念事業としては、同じく今年100周年を迎える日本将棋連盟とコラボし、12月8日に藤井聡太8冠と羽生善治九段による記念対局が開催される。甲子園での将棋の対局は1948年以来、76年ぶりのことだという。
「夢が叶う場所」として様々なチャレンジに乗り出す2024年。甲子園球場が面白いことになりそうだ。
(THE ANSWER編集部・佐藤 直子 / Naoko Sato)