井上はリング誌の年間最優秀選手に

　ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者となった井上尚弥（大橋）。2階級4団体統一の快挙を成し遂げ、5日（日本時間6日）には世界で最も権威あるボクシングの米専門誌「ザ・リング」の2023年「Fighter of the Year」（年間最優秀選手）に日本人初選出されるなど、その評価をさらに高めている。一方、英専門誌「ボクシング・ニュース」は世界ウェルター級で4団体統一したテレンス・クロフォード（米国）を年間最優秀選手に選出。海外ファンからは「唯一の正しい答え」「イノウエであるべき」などと賛否両論となった。

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　2022年12月にバンタム級4団体統一を果たした井上は、23年にスーパーバンタム級に転向。7月にスティーブン・フルトン（米国）を8回TKOで、12月にマーロン・タパレス（フィリピン）を10回KOでそれぞれ下し、たった1年で2階級目の4団体統一を成し遂げた。

　一方、クロフォードは7月にエロール・スペンスJr.（米国）を9回TKOで破り、ウェルター級で4団体統一。スーパーライト級に続く2階級4団体統一を、井上より先に達成した。ただ、クロフォードは2023年に行ったのはこの1試合のみだった。

　海外メディア、ファンの間でも2023年の年間最優秀選手は意見が割れているが、クロフォードを選んだ「ボクシング・ニュース」の公式Xにも賛否両論のコメントが集まった。クロフォードを支持するファンは「ふさわしい」「テレンスを代表して、彼がこの賞をどれほど大切にしているかを伝えたい」「クロフォードは年間最優秀ボクサーであるべきだ」「あるべき姿だ」「唯一の正しい答え」「優秀なボクサー」「本当にその通りだ」などと書き込んだ。

　一方、井上であると異論を唱える海外ファンも少なくない。「イノウエであるべきだった。クロフォードはこの年1回しか戦っていない。イノウエは丸1年で2回4団体統一王者になったんだ」「残念な選択。イノウエであるべき」「年に1度戦って年間最優秀ボクサーになれる。これは本当に真剣じゃないようだ」「1戦＝年間最優秀ボクサー。馬鹿げてる。イノウエは2回統一王者を破ったんだぞ」「おいおい、2024年が始まったばかりだが、イノウエはすでに奪われた」「イノウエがめちゃくちゃにされてる」などといった声もあった。