[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

がん公表から8年目で“復帰” 元大宮DF塚本泰史「諦めずに続けて良かった」

9年ぶりにピッチに立ったその姿は人々を勇気づけただろう【写真:平野貴也】
9年ぶりにピッチに立ったその姿は人々を勇気づけただろう【写真:平野貴也】

守備では元日本代表の浦和OB岡野と対峙する場面も

 後半2分に途中出場した塚本は、右DFでプレー。サイドを駆け上がり、右足でゴール前にセンタリングを上げて、かつての姿を彷彿とさせた。塚本は「今、持てる力は出したつもり。すべてが、懐かしい。ピッチに入ったときは、ぐっと来るものがあった。右側から『泰史、行けー!』という声が聞こえて、当時を思い出した。トレーニングは、左足がメイン。ほとんど右足では蹴ってない。でも、自然と右足が出るんだなと思った。何か違う力が、ピッチにはあると思った。やっぱり、サポーターの声は力になる」と感慨に浸った。


【特集】“欽ちゃん球団監督”片岡安祐美の今 2度の流産を経て母に…思春期の後悔「生理に見て見ぬふりを」
(W-ANS ACADEMYへ)

 後半途中からは、左DFでプレー。守備では、元日本代表の浦和OB岡野雅行(現、鳥取GM)と対峙。攻撃では、左足で直接FKを狙った。塚本は「決めていたら格好良かったのに、練習不足。でも、僕のためにFKを取ろうとしてくれている雰囲気があり、何も言わずにFKを蹴らせてくれた。OBの方たちにも感謝したい」と嬉しそうに話した。試合後は、サポーターに向けてあいさつ。「ここが最終地点だと思っていない。もっと良いプレーができるようになると思う」とトレーニングを続ける意向を表明。スタンドから大きな歓声が送られた。

 大宮アルディージャ選手OB会の斉藤雅人会長も、塚本がピッチに立ったことについて「苦しいところからのスタートだったと思うし、僕らも嬉しく思っている。この試合のために準備をして、恥ずかしくないプレーを見せてくれたと思う」と賛辞を送った。闘病と長いリハビリを経て、9年ぶりにピッチに立ったことは、多くの人を勇気づけるものになったに違いない。

(平野 貴也 / Takaya Hirano)


W-ANS

1 2
W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
DAZN
ABEMA
スマートコーチは、専門コーチとネットでつながり、動画の送りあいで上達を目指す新しい形のオンラインレッスンプラットフォーム
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集