河村勇輝が明かした「理想のバスケット」 危機感抱く横浜BC、強豪相手に立ち返った原点
青木勇人HCが語った危機感「もう間に合わない時期に来ているとさえ感じる」
同時に、横浜BCの面々から出てくるのは「判断」あるいは「スマートさ」といった言葉だ。
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中断期間からの再開初戦となった宇都宮ブレックス戦で敗れた際、ジョシュ・スコットは横浜BCが勝ち進むにあたって必要なものとして「スマートに戦うこと」と説いた。判断にまつわる部分は、チームの中にも共通認識として宿されつつあるようで、河村も状況判断の重要性について持論を述べる。この日の河村は両チームを通じて最多となる9本のアシストを記録した一方で、こちらも最多となる5本のターンオーバーも喫しており、勝った中でも反省が言葉の端々に出るような場面も見られた。
「ポイントガードとして、試合の流れを瞬時に察知して、最善となるオフェンスを組み立てていくことが最も大事だと思います。今日の試合ではチームメートを上手く活かすこともできた反面、仲間を活かすことに執着しすぎてターンオーバーが増えたり、雑なプレーが出てしまったりという部分は反省点だと感じています」
シーズンの3分の1にあたる20試合を終えた時点で「8勝」という成績は確かに気がかりだが、B1中地区は混戦が続いており、横浜BCが持ち味を取り戻すことで上位集団の中に割って入る余地はまだ残されている。青木HCは「光が遠くに見えた」とする一方で「安心するには早いし、そんな戦いができるリーグではない」と改めて気を引き締めると、より強い口調で会見を締めくくった。
「(中地区を)混み合った戦線にしないと、本当に自分たちの居場所がなくなってしまうと感じていて、混戦にしていくためには、どんな試合でも取りに行くのを意識しないと、もう間に合わないという時期に来ているとさえ感じていて、危機感を感じています。連戦の1戦目を勝ったとしても、相手が目の色を変えて戦いに来るはずの中で、『昨日勝ったから』ではなく、もう1回同じことができるか。そういった勝負が続いていくと思っています」
(荒 大 / Masaru Ara)