井上尚弥、過去最多116Rスパーでタパレス戦へ 本人が要望「楽勝ムードを吹き飛ばすため」
ボクシングのWBC&WBO世界スーパーバンタム級2団体統一王者・井上尚弥(大橋)が15日、26日に行われるWBA&IBF世界同級2団体統一王者マーロン・タパレス(フィリピン)との4団体統一戦(東京・有明アリーナ)に向け、神奈川・横浜市内の所属ジムで練習を公開した。決戦まで残り11日。“過去最多”116ラウンドのスパーリングを終え、順調ぶりを窺わせた。戦績は30歳の井上が25勝(22KO)、31歳のタパレスが37勝(19KO)3敗。
井上尚弥が練習公開「凄まじいモチベーションがある」
ボクシングのWBC&WBO世界スーパーバンタム級2団体統一王者・井上尚弥(大橋)が15日、26日に行われるWBA&IBF世界同級2団体統一王者マーロン・タパレス(フィリピン)との4団体統一戦(東京・有明アリーナ)に向け、神奈川・横浜市内の所属ジムで練習を公開した。決戦まで残り11日。“過去最多”116ラウンドのスパーリングを終え、順調ぶりを窺わせた。戦績は30歳の井上が25勝(22KO)、31歳のタパレスが37勝(19KO)3敗。
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大粒の汗が好調を物語っていた。井上はシャドー2回、サンドバッグ打ちを1回披露。40秒のインターバルを除き、9分の練習を公開した。暖房がついたジム内とはいえ汗はたっぷり。2度目のスーパーバンタム級の調整も順調という。
「昨日本格的なスパーリングは打ち上げました。これもいつも通りのタイミング。メキシコのパートナーも計4人来日して素晴らしい選手でした。自分の中で成長を意識して、タパレス対策をこなせた。いいトレーニングを積めました」
スパー数は計116ラウンド。「いつもよりラウンド数が多いのは周りの楽勝ムードを吹き飛ばすため。周りのムードが一番怖い。そういうのをなくすため、トレーニング内容と向き合いながらやった」と明かした。ラウンド数について、陣営の大橋秀行会長は「今までで一番多いんじゃないか」と説明。前戦までは80ラウンドほどだったが、井上の希望で多くしたという。
WBCは13日(日本時間14日)に井上が試合2週間前計量を57.9キロでクリアしたと発表。リミットまで2.6キロと減量も順調に進んでいる。この日は左目の下にできた傷について問われると、「転んじゃったんですよ」と笑いながら煙に巻いた。
サウスポーのタパレスは4月にムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)に判定勝ちし、2団体の王座を奪取した。2019年12月に岩佐亮佑に11回TKO負けしたが、再起後は4連勝。日本人選手との対戦も多く、日本での試合に慣れている。井上は改めて印象を明かした。
「離れてもよし、くっついてもよしの器用で何でもできるボクサー。そのイメージを持ちながら組み立てている。一発の番狂せは怖い。それ以上に気を引き締めたい。今回もジャブが鍵。ポイントもタパレスの一発も、全てを警戒したい」
昨年12月にバンタム級で4団体統一。今年はスーパーバンタム級に転向し、7月にスティーブン・フルトン(米国)に8回TKO勝ちで2団体の王座を奪取した。転向初戦で4階級制覇を達成。直後にWBO世界ウェルター級王者テレンス・クロフォード(米国)が、史上初となる2階級での4団体統一に成功した。井上がタパレスを倒せば世界2人目の「2階級4団体統一」の偉業となる。
「フルトン戦後に口にした『もう少しコンディション作りに伸びしろがある』という点には、前回を参考にしながら、少しですが、前回よりよく仕上がっている。前回は1.8キロプラスされたとはいえ早めに減量をスタートしすぎた。今回は少し筋肉量を残しながらです。
モチベーションは段違い。凄まじいモチベーションがある。どんだけモチベーションがあっても、自分は空回りしたことはない。KOは流れの中で。勝つことを大事にしてやりたい。今回はフルトン戦より会場がピリつくと思う。注目してもらいたいですね。僕は(フルトンより)タパレスをより警戒しているので」
試合はNTTドコモの映像配信プラットフォーム「Lemino」で独占無料生配信される。
(THE ANSWER編集部)