奥原希望、東京五輪をイメージさせる“女王対決”に惜敗「しっかりと対策練りたい」
奥原「今後の対戦に向けて良い経験。しっかりと対策を練りたい」
マリンは、強打を打った後に、クロスへ相手を走らせ、返球が甘くなったところを再び強打で襲うコンビネーションを徹底。「奥原はパッション(情熱)を見せる選手で、ロングラリーが得意。自分は常に冷静にいなければいけない。それがうまくできたことは、第3ゲームを見てもらえば分かると思う」と手ごたえを話した。間を置かないサーブで奥原にばん回策を講じる時間を与えず、優位な状況で高速ラリーを展開し、武器であるスピードを存分に生かした。奥原は、低いドライブ戦に高さのある大きな展開を織り交ぜて主導権を握る考えだったというが、高い球が甘くなり、守勢のラリーが続いて押し切られた。
しかし、奥原は動じずに結果を受け入れて、さらに前進する。復活の気配を見せている女王マリンと、昨年の世界選手権(奥原が勝利)以来の対戦を終えて「今日戦えたことは、今後の対戦に向けて良い経験。これから、しっかりと対策を練りたい」と、近い将来の雪辱に意欲を示した。ともに目標は、2年後の東京五輪。5試合で得た会場の感覚と、ライバルとの駆け引きは、最終決戦に続くストーリーの一部になるのかもしれない。
(平野 貴也 / Takaya Hirano)