樋口久子 三菱電機レディス第2日

　女子ゴルフの国内ツアー・樋口久子 三菱電機レディス第2日が28日、埼玉・武蔵丘GC（6650ヤード、パー72）で行われた。8位から出た原英莉花（NIPPON EXPRESSホールディングス）は、5バーディー、1ボギーの68で通算7アンダーとし、2位に浮上した。米ツアーの2次予選会（米フロリダ州）から帰国し、休まず今大会に出場。練習ラウンドなし、時差ボケありの状態だが、「私はショートスリーパーなので」と語り、逆転優勝への意欲を示した。

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　最終18番パー5。原は残り245ヤードからの第2打をピン左6メートルにつけた。「今日イチぐらいのショットでしたが、思ったより左からの風がなくて、『戻って来い』と思いながら球の行方を見ていました」。念は通じて観客をどよめかせた。イーグルパットはわずかに外れたが、笑顔でホールアウト。取材陣に囲まれると「（今日は）午前3時から起きています」と明かした。

　明らかな時差ボケだった。スコア誤記により失格となってしまった米ツアー第2次予選会から今週初めに帰国。練習ラウンドはできずにぶっつけ本番状態。それでも、2日間連続の60台で首位に2打差の2位につけている。出国前、日本女子オープンで優勝したことも「自信になっている」と話したが、強みは別にあった。

「私、ショートスリーパーなので全然大丈夫です」

　前夜は午後9時半には就寝したが、5時間半後に起床。二度寝はしなかったという。

「今年は8時間睡眠を心掛けてはいますが、できませんね。ゴルフがなければ3時間の睡眠で生きていられますが」

　アスリートは睡眠が大事。大谷翔平は10時間睡眠の上に2時間の昼寝を心掛けているというが、原は全く逆のタイプでフランスの革命家・ナポレオンと同じ3時間睡眠でOKだという。しかも、「幼稚園の頃から昼寝もできなくて」と苦笑いした。

　調子は上々で首位の鈴木愛とは2打差だ。最終日は年間女王経験者の鈴木、山下美夢有との最終組。この日のウェアはチェック柄で、「チームの人からは『秋葉原にいる人みたい』と言われました。かわいいウェアなのに」とジョークで取材陣を笑わせる余裕もある。今季2勝目へ。「この2日間と同じで集中して、自分を信じてプレーします」。原は眠気を全く感じさせない目を輝かせた。