開幕7連勝のB1大阪、新加入カロイアロが導く快進撃 平均21得点に表れる欧州最高峰を知る経験値
バスケットボールB1リーグの各チームは10月25日で開幕から7試合を終えたが、7連勝は名古屋ダイヤモンドドルフィンズと大阪エヴェッサの2チームのみ。大阪は今までチャンピオンシップ(CS)に1度しか出場していないチームで、この快進撃はちょっとしたサプライズだ。
欧州強豪を渡り歩き、ドイツ時代にはフィッシャーHCの下でプレー
バスケットボールB1リーグの各チームは10月25日で開幕から7試合を終えたが、7連勝は名古屋ダイヤモンドドルフィンズと大阪エヴェッサの2チームのみ。大阪は今までチャンピオンシップ(CS)に1度しか出場していないチームで、この快進撃はちょっとしたサプライズだ。
大阪は25日、京都ハンナリーズとの「京阪ダービー」を83-74で制している。22日の茨城ロボッツ戦(93-85)は夕方のティップオフだったため後泊となり、この試合に向けた準備は火曜のトレーニングのみ。マティアス・フィッシャー・ヘッドコーチ(HC)は試合後に「今日の朝も少しミーティングはしたけれど、タフなスケジュールの中で勝てて嬉しい」とコメントしていた。
京都戦でチーム最多の22点を挙げたのが、新加入のアンジェロ・カロイアロだ。カロイアロは7試合の平均も21.0得点を記録していて、これは河村勇輝(横浜ビー・コルセアーズ)、富樫勇樹(千葉ジェッツ)、スタントン・キッド(信州ブレイブウォリアーズ)に次ぐB1全体の4位。レバンガ北海道からの移籍で加わったショーン・ロングとともに、オフェンスで高い存在感を見せている。
203センチ・102キロのパワーフォワード、34歳のベテランで、ヨーロッパの強豪クラブを渡り歩いてきた。欧州最高峰のユーロリーグにも通算126試合出場している。2014-15シーズンに所属したドイツのボンでは、フィッシャーHCの下でプレーしていた。
カロイアロは来日の経緯をこう説明する。
「『日本には素晴らしいリーグがある』『環境も良い』という話を、ここへ来る前からBリーグでプレーしている選手に聞いていました。フィッシャーHCもよく知っていて、ドイツのリーグでは彼の下でプレーしましたし、良いシーズンも過ごしました。オファーももらえたので、迷うことなく来日を決めました」
カロイアロは典型的なストレッチ4(アウトサイドでのプレーにも長けたパワーフォワード)で、ヨーロッパ時代はスモールフォワードでもプレーしていた。大阪ではボールを運び、パスで試合を組み立てるガードに近いプレーもしている。シュートの上手さも光るのだが、ボールムーブメントの起点となりつつ、仲間と生かし生かされる関係を構築する「クレバーさ」を感じさせるタイプだ。
フィッシャーHCは言う。
「アンジェロ(・カロイアロ)は経験があり、ゲームの流れが見えている選手です。この状況でどういったプレーをするべきなのか、どういうセットをするべきなのか、どの選手がホット(シュートを高い確率で決めている)かをしっかりと理解してくれている。ハドルを組んで『次は何をしよう』と発信したり、コミュニケーションでも貢献してくれています」