井上尚弥、フルトンより「タパレスが上」と過去最強を念押し 「本当ですよ。危機感がある」
ボクシングのWBC&WBO世界スーパーバンタム級2団体統一王者・井上尚弥(大橋)が25日、神奈川・横浜市内で会見し、12月26日に東京・有明アリーナでWBA&IBF世界同級2団体統一王者マーロン・タパレス(フィリピン)と4団体統一戦を行うことを発表した。勝てば世界2人目となる2階級での4団体統一の偉業。試合はNTTドコモの映像配信プラットフォーム「Lemino」で独占無料生配信される。戦績は30歳の井上が25勝(22KO)、31歳のタパレスが37勝(19KO)3敗。
NTTドコモ Presents WBA・WBC・IBF・WBO世界スーパーバンタム級王座統一戦
ボクシングのWBC&WBO世界スーパーバンタム級2団体統一王者・井上尚弥(大橋)が25日、神奈川・横浜市内で会見し、12月26日に東京・有明アリーナでWBA&IBF世界同級2団体統一王者マーロン・タパレス(フィリピン)と4団体統一戦を行うことを発表した。勝てば世界2人目となる2階級での4団体統一の偉業。試合はNTTドコモの映像配信プラットフォーム「Lemino」で独占無料生配信される。戦績は30歳の井上が25勝(22KO)、31歳のタパレスが37勝(19KO)3敗。
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井上だけは過小評価していない。会見後にも取材対応。毎試合、敬意を込めて相手の強さを強調するが、いつも以上に警戒感を滲ませた。
「周りの方がタパレスを評価している以上に評価しています」と語り、少し間を置いて「本当ですよ(笑)」と念押し。前に出るファイタータイプの相手の印象について「危機感があるし、パワーパンチを持っているし、独特のタイミングで打ってくる」と触れた。自身にとって7月の前戦で8回TKO勝ちしたスティーブン・フルトン(米国)は過去最強と言われた相手。こう続けた。
「“強さ”とスーパーバンタム級での“実績”は違うと思っています。強さはタパレスの方がある。フルトンは上手さで結果を残してきた。そこと強さはまた違うもの。(対策は)スタートしています。タパレスがこう来るものであろうものに用意しているだけ。前に出てこないパターンもあると思う。
タパレスはハングリー精神もある。フィリピン人初の4団体統一になるし、この試合をものにしてやろうという気持ちはもの凄いと思う。フィリピン人からはそういうのを感じる。上体の柔らかさ、ディフェンスの上手さがある。思った以上に技術の高い選手と思った。(自分は)危機感もあるし、その点でモチベーションだったり、トレーニングに向かう気持ちだったり、1年前の4団体統一戦とは全く違うかなと思います」
昨年12月にバンタム級で4団体統一。年明けに4つのベルトを返上し、スーパーバンタム級に転向した。7月にフルトンに挑戦し、8回TKO勝ちで2団体の王座を奪取。転向初戦で4階級制覇を達成した。今回はKO決着を宣言。理由がある。
「タパレスのスタイルを見る限りそういう決着になるのかなと。そういう予想。フルトン戦前にそういう発言をしなかったのは、フルトンのスタイルがあったからですし、スーパーバンタム級の転向初戦でもあった。判定でも勝つと決めて取り組んでいた。手応えもありましたし、フルトンはフェザー級寄りのスーパーバンタム級。タパレスは自分と同じで下の階級から来た選手。今回はそこを気にせず、タパレス用に準備する」
サウスポーのタパレスは4月にムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)に判定勝ちし、2団体の王座を奪取した。2019年12月に岩佐亮佑に11回TKO負けしたが、再起後は4連勝。日本人選手との対戦も多く、日本での試合に慣れている。
フルトン戦直後にWBO世界ウェルター級王者テレンス・クロフォード(米国)が、史上初となる2階級での4団体統一に成功。井上がタパレスを倒せば2人目の2階級4団体統一となる。今回はスパーリング相手にメキシカンを要求。全4人を同国出身選手にした理由は「フィリピン人だと(タパレス側に)情報が漏れることもあるので」と、大橋秀行会長と相談した。
「相手にパワーがあるのはもちろんわかるけど、それ以上のディフェンス技術を磨いていく。致命的なパンチさえもらわなけば問題ない。これは毎試合のテーマですが、何もさせずに打って、相手に打たせないボクシングを心がけて取り組みたい」と力を込めた。
(THE ANSWER編集部)