中国男子バスケ選手は「怠け者」 元NBA英雄が母国を非難、香港紙「道のりは容易くないと…」
中国・杭州で行われたアジア大会のバスケットボール男子は、フィリピンの金メダルで幕を閉じた。準決勝で、そのフィリピンに最大20点差からの大逆転負けを喫した開催国の中国について、同国が生んだ伝説的選手の姚明氏が選手たちを「怠け者」と非難し、変革を求めていることを香港紙が伝えている。
アジア大会で3位に終わった中国男子、香港紙が姚明氏の厳しい指摘を紹介
中国・杭州で行われたアジア大会のバスケットボール男子は、フィリピンの金メダルで幕を閉じた。準決勝で、そのフィリピンに最大20点差からの大逆転負けを喫した開催国の中国について、同国が生んだ伝説的選手の姚明氏が選手たちを「怠け者」と非難し、変革を求めていることを香港紙が伝えている。
楽勝ムードからの大失態となった。4日に行われた準決勝で、中国は序盤からフィリピンを圧倒。第3クオーター(Q)では一時52-32と20点差をつける場面もあった。しかし、その後徐々に点差を詰められると、第4Q残り59秒で76-74と2点差まで迫られた。そして残り24秒に3ポイントシュートを決められ、ついにフィリピンが逆転。中国に挽回する力はなく、76-77でまさかの敗戦となった。
この悲劇的な敗戦に、地元メディアは「恥辱の一戦」「言葉も出ない」と酷評のオンパレード。その後、6日の3位決定戦でチャイニーズ・タイペイを101-73で破り銅メダルを獲得したが、中国男子バスケへの批判は続いている。
香港紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」は、「アジア大会2023:ヤオ・ミン(姚明)、中国バスケットボールは世界を広げる必要があると発言。『さらに取り残されること』を危惧」と特集。かつてNBAのロケッツでプレーし、現在は中国バスケットボール協会の会長を務める姚明氏が「(アジア大会)銅メダル獲得後にメディアと真剣に向き合った」とし、「ここ数年、我々は海外との交流が円滑に進んでいない。世界との交流を止めることはできない」という同氏の言葉を紹介した。
さらに記事内では厳しい言葉が続く。「ヤオ会長は選手たちを『怠け者』と非難した」とし、中国バスケ界に大きな変革が求められていることを強調。ライバルである日本が今夏のW杯でパリ五輪出場を決めたことに触れ、同紙は「欠けているものを議論するためには、中国に『開かれたプラットフォーム』が必要であると言い、今後の道のりは容易いものではないと釘を刺した」と、姚明氏の言葉とともに伝えている。
バスケW杯で1勝4敗に終わり、自国開催のアジア大会では銅メダル止まり。この状況について「ヤオ氏はこの2大会(W杯とアジア大会)で(中国の)人々は世界と中国との差を理解することになるだろうとし、それが『世界から脱線する痛み』になると言った」と伝えた同紙。「中国の選手と指導者はもっと国外に出るべきだ」という姚明氏の主張を紹介し、中国バスケ界には今、世界との交流が求められていると締め括っている。
(THE ANSWER編集部)