世界陸上女子マラソンは暑さに苦戦「体に熱がこもる」 20位佐藤が涙、19位加世田は取材対応できず
ブダペスト世界陸上は26日、女子マラソンが行われ、2大会連続3度目出場の28歳・松田瑞生(ダイハツ)が2時間29分15秒で日本人トップの13位だった。加世田梨花(ダイハツ)が2時間31分53秒の19位、佐藤早也伽(積水化学)が2時間31分57秒の20位。2019年ドーハ大会の谷本観月以来、日本人2大会ぶりの入賞はならなかった。A.B.シャンクル(エチオピア)が2時間24分23秒で初優勝。暑さに苦しむ選手が目立ち、佐藤は「体に熱がこもる」と振り返った。
ブダペスト世界陸上
ブダペスト世界陸上は26日、女子マラソンが行われ、2大会連続3度目出場の28歳・松田瑞生(ダイハツ)が2時間29分15秒で日本人トップの13位だった。加世田梨花(ダイハツ)が2時間31分53秒の19位、佐藤早也伽(積水化学)が2時間31分57秒の20位。2019年ドーハ大会の谷本観月以来、日本人2大会ぶりの入賞はならなかった。A.B.シャンクル(エチオピア)が2時間24分23秒で初優勝。暑さに苦しむ選手が目立ち、佐藤は「体に熱がこもる」と振り返った。
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朝日に照らされたランナーたちが、ブダペストの美しい街並みを駆け抜けた。序盤、10キロすぎに加世田が先頭を走ったが、中盤から海外勢がスピードアップ。先頭は1時間14分29秒で折り返す中、気温はスタート時の24度から33度に上昇した。ジリジリとした強い日差しが突き刺さり、日本勢は徐々に離された。
先頭は1時間44分26秒で30キロを通過し、松田が1分07秒(16番手)、加世田が1分29秒(18番手)、佐藤が2分09秒(22番手)の差。このまま力及ばず、入賞には届かなかった。
レース直後の佐藤は取材に応じられず。氷で体を冷やすなどケアを施し、フィニッシュから15分後に質問に答えた。「目標は達成することができなかったんですが、こうやって世界の舞台で走れたことは本当に良かったなと思います。中盤で離されてしまって、そこから思うように粘ることができなくて、そこが自分の中では課題だなって感じました」と振り返った。
海外勢も暑さに苦戦する選手が目立った今大会。佐藤は「初めての暑さだったので、結構きつさを感じました。日陰は多かったんですが、やっぱり体に熱がこもる感じはありました」と苦戦。「直前まで怪我することなく来られたので、コンディションはよかった。(中盤で海外勢が)気づいたら一気に上がっていってしまったので、全然対応することができなかった。自分の力のなさを感じました」と涙ながらに悔やんだ。
29歳の佐藤は初出場。1月の大阪国際女子マラソンでは、8キロ付近で他選手との接触から転倒した。顔をしかめながら立ち上がったものの足を引きずる展開。膝から出血し、18キロ付近で棄権して涙を流した。
MGCの出場権を持っている。今後に向けて「ペースアップとか、揺さぶりもあるので、もっとスピード強化をしたり、もっと体力面や体作りを頑張っていきたい。ここから監督と相談して、レースを決めていく予定です。また世界の舞台に立って今度はもっと戦えるように力をつけたいです」と前を向いた。
序盤は果敢に攻めた加世田は、申し訳なさそうに両手を胸の前で合わせながらフィニッシュ。レース後は体調が悪く、取材に応じられなかった。松田もフィニッシュ直後によろけ、膝をついた。関係者に支えられながら移動。大会までに足を痛め「1か月ほとんど走っていなかった。諦めたくなくて、走る姿を見せたかった。本当に悔しいです」と涙を流した。
(THE ANSWER編集部)