世界陸上初の2人金メダル選択した選手に批判「腰抜け」「哀れ」 本人は「疑いなく正しい判断」
ブダペスト世界陸上の女子棒高跳びで金メダルを獲得したケイティ・ムーン(米国)が24日(日本時間25日)にX(旧ツイッター)を更新。決勝でニナ・ケネディと並び、ジャンプオフを行わずに大会史上初めて2人の金メダルが誕生したが、この選択に一部から批判を受けていることを明かし、真意を説明した。
女子走り棒高跳びのムーンが批判を受けていることを明かす
ブダペスト世界陸上の女子棒高跳びで金メダルを獲得したケイティ・ムーン(米国)が24日(日本時間25日)にX(旧ツイッター)を更新。決勝でニナ・ケネディと並び、ジャンプオフを行わずに大会史上初めて2人の金メダルが誕生したが、この選択に一部から批判を受けていることを明かし、真意を説明した。
23日(日本時間24日)に行われた決勝は4メートル90で並んだムーンとケネディが競技を続けて勝敗を付けるジャンプオフを選択せず、2人で金メダルを獲得した。2人が話し合って結論を出し、抱き合ったシーンは中継にも映り、感動のシーンとなったが、一部で心無い声も浴びていたようだ。
一夜明けた24日にXを更新したムーンはショッキングな投稿をした。
「ネガティブコメントに反応したくないという私の中の一部がある一方で、私たちを『腰抜け』『哀れ』などと呼ぶ人たちを啓発してあげようと思う。みんなを幸せにできないことは理解しているけど、私の愛するスポーツについて理解してもらう努力はしたいので、あの瞬間の私の考えを説明しようと思う」
一部で心無い声が聞こえていることを明かし、選択の真意を説明した。
「棒高跳びは長く続けられるイベントじゃない。一度疲労が来ると、難しくなるだけでなく危険にもなる」「私たちは気温29度の中で約4時間跳び続けた。私たちはクタクタだった。世界選手権は他の大会と比べて精神的にかなり疲労する」
「安全にジャンプするための私のステップ(踏み切り位置)は毎回ほぼ同じでなければいけない。私の最後から数回のジャンプはステップから離れ続けていて、アドレナリンが出ていたにもかかわらず疲労が出ているデータが表されていた」
このように記し、世界陸上の舞台のプレッシャーや夏の大会による疲労が大きいかを説明。「同じくらい上手く跳んだ友達と祝福し合い、健康に金メダルとともに帰るのは考えるまでもないこと」「私たちが最高レベルで戦えるのは自分自身の体を聞き、限界を知っているから」と訴えた。
「人々が明らかな勝者が見たいことは理解する。スポーツのワクワクする部分だから。でもこの例では、疑いなく正しい判断で決して後悔しない」
ファン心理を理解しながらも、ムーンは自らの選択の正当性を真っすぐに主張した。
(THE ANSWER編集部)