サニブラウン「予選は流せるのかと…」 先輩・小池いじりで饒舌、400mリレー決勝は「しっかり繋げば勝てる」【世界陸上】
ブダペスト世界陸上は25日(日本時間26日)、男子4×100メートルリレー予選が行われ、2大会ぶりメダルの懸かる日本はシーズンベスト37秒71の1組3着で決勝進出を決めた。坂井隆一郎、柳田大輝、小池祐貴、サニブラウン・ハキームの走順。決勝は26日(同27日)に行われる。
ブダペスト世界陸上
ブダペスト世界陸上は25日(日本時間26日)、男子4×100メートルリレー予選が行われ、2大会ぶりメダルの懸かる日本はシーズンベスト37秒71の1組3着で決勝進出を決めた。坂井隆一郎、柳田大輝、小池祐貴、サニブラウン・ハキームの走順。決勝は26日(同27日)に行われる。
【特集】“欽ちゃん球団監督”片岡安祐美の今 2度の流産を経て母に…思春期の後悔「生理に見て見ぬふりを」
(W-ANS ACADEMYへ)
5レーンの日本は1走の坂井が武器のカミソリスタートを切ると先頭争いを演じ、2走の柳田、3走の小池とスムーズなバトンパスでアンカーのサニブラウンに繋いだ。3番手で受けた日本のエースは8レーンの米国、7レーンのジャマイカを猛追し、差のない3着でゴールした。米国が今季世界最高37秒67で1着、ジャマイカが37秒68で2着。日本は米国と0秒04差、ジャマイカと0秒03差の3着だった。
4人で5分の取材時間。1走の坂井から順番に応じ、アンカーのサニブラウンの番になった。「あれ、もう5分っすか?」と報道陣におどけてみせるなど饒舌。日本人初となる2年連続の100メートル決勝に進出し、6位の快挙を達成した20日(同21日)から中4日で「疲れているわりに悪くなかったんじゃないかなと。(疲労は)抜けている部分は抜けているんですけど、若干反動もあるかなと思う部分はあった」と振り返り、こう続けた。
「しっかりアップでバン!と行って、バトン練習も1回やってから入ったので、そこに関しては悪くなかったかなと。(3走の小池に)もっと前でもらえるかなと思ってたんで(笑)。もう予選は流せるのかなと思っていたけど、けっこう思いっきり走りました(笑)。でも、小池さんがしっかり渡してくれると思っていたので、そこ(バトンパス)は重く考えずにマーク通りに出て加速していくだけだった」
3学年上の小池をいじり、チームの雰囲気の良さを覗かせたエース。出場の決断は100メートル決勝が終わってからだった。「100メートルが終わって、全然足も痛くなかった。(出られなかった)去年は本当に悔しかったので、今年は勝ちたいなって思っていました。久しぶりですね。個人種目とはまた違った感覚。ラストは抜こう思えば抜けたけど、着順を取れればいいかなと」と振り返った。
日本は2017年ロンドン、19年ドーハで2大会連続銅メダルだった。昨年オレゴンは男子100メートル決勝進出の疲労を残したサニブラウン、新型コロナウイルスの陽性判定を受けた小池を欠いた若いチーム。予選組4着でフィニッシュしたが、バトンミスによる失格で3大会連続の決勝進出を逃した。
21年東京五輪は決勝でバトンを繋げず、途中棄権に終わった。この種目を引っ張ってきた山縣亮太、桐生祥秀、多田修平らは五輪以降、怪我やコンディション不良で代表に入れず。24年パリ五輪も控える中、“お家芸”復活へ次世代の台頭も望まれていた。サニブラウンは決勝へ「明日、しっかり合わせられれば。本当に自分たちはチャンスがあるので、しっかり集中してバトンをしっかり繋いでいければ勝てると思う」と自信を見せた。
今年7月のダイヤモンドリーグ・ロンドン大会は坂井、柳田、小池、上山紘輝で繋ぎ、日本歴代5位で今季世界最速タイ37秒80を出していた。
坂井「僕自身は少しスタートで詰まってしまって、勢いに乗ることができなかったんですけど、それでもしっかり落ち着いて走ることができたので、柳田君にバトンを渡すことができた。他のメンバーもしっかり渡してくれたので、タイムと順位につながったんじゃないかなと思います。最初はやっぱり緊張したんですけど、会場の中に入るとすごい大勢の観客の方とか、日本のスタッフの方が見えたので、どちらかというと楽しい気持ちの方が大きかったです」
柳田「最低限、自分の仕事はできたかなと。バトンはもらいも、渡しも、もうちょっと改善できるのかなと思います。決勝はそこが大事になってくる。(DLロンドン大会を)1回経験しているので、ある程度落ち着いてやれたかなと思います。最低限のことはできた」
小池「2走から3走のバトンワークと自分の走りは少しセーフティーな感じだった。コーチ陣と相談してやれば速度ももっと上がると思う。自分のところだけでもそこそこタイムを上げられるんじゃないのかなと思います。予選はそんなにバチバチ、ギリギリに行くという感じでもなかった。攻めたというよりは、しっかり予選を通ろうかという感じだった。コーチ陣もそういう話だった。
内側の人が飛び出ていて、グッと避けて渡した感じだった。若干それで間延びして声をかけるタイミングが遅れたけど、仕方ないこと。ラインから出ていたわけじゃない。決勝は4レーンか9レーン。どっちになっても大丈夫なように準備できれば。(4人で)練習したのは昨日と今日です。全然大丈夫。結局、(DLロンドン大会からの変更は)3走と4走のところなので、ハキームがどれだけ自分(小池)のことを信じて出てくれるかというところなので、大丈夫だと思います。しっかり渡っているので」
(THE ANSWER編集部)