世界陸上で生まれた三段跳決勝6mmファウル判定 米実況席も驚き、映像で観ても「かなり際どいです」
ブダペスト世界陸上は21日(日本時間22日)、決勝が行われた男子三段跳びでわずか6ミリのファウルで17メートル級のジャンプが幻になり、選手が猛抗議する場面があった。本人は「NO! NO! これを見てくれ!」と訴えたが、結果は変わらず。一方で、中継していた地元の米実況席も「それでもかなり際どい」と驚きを隠せない様子だった。
ブダペスト世界陸上
ブダペスト世界陸上は21日(日本時間22日)、決勝が行われた男子三段跳びでわずか6ミリのファウルで17メートル級のジャンプが幻になり、選手が猛抗議する場面があった。本人は「NO! NO! これを見てくれ!」と訴えたが、結果は変わらず。一方で、中継していた地元の米実況席も「それでもかなり際どい」と驚きを隠せない様子だった。
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映像で観ても識別するのはかなり難しい領域だった。
2本目で16メートル99を跳んでいたウィル・クレイ(米国)は3本目がファウル、4本目で今度は17メートル級のジャンプを演じた。さらに記録を伸ばしたかのように見えたが、判定はファウル。スロー映像で見返しても微妙なラインだった。
審判員と映像を確認しながら説明を受けたが、クレイは納得がいかない様子。米放送局「NBC」のストリーミングサービス「ピーコック」の中継では「NO! NO! これを見てくれ! チャレンジする。NO!」と猛抗議する声がマイクに拾われたほど。
ただ、審判員は「ここ(足の裏が踏み切りラインに残っている状態)は重要じゃない。ここ(踏み切ってつま先のみ残った状態)でラインにかかっている。ファウルだ」と説明。中継の画面では「+0.6cm」、つまり6ミリだけラインを越えていると紹介された。
世界陸上を中継しているTBSの情報番組でも紹介され、日本のファンからは「そこまで見る?」とネット上で驚きの声が上がった。その感情は中継していた上述の地元「NBC」の実況席も同じだった。
17メートル2以上ならこの時点で2位に浮上しただけに、実況席も「踏み切りで足を平らに着いた瞬間はジャンプ成功に見えますが、踏み切ってつま先の先端が残った状態を見ると、それでもかなり際どいです」と目をこらしながら、声を上げた。
クレイは過去に世界陸上でメダルを獲得したこともある実力者。ラスト5本目も16メートル89と記録を伸ばせず、7位にとどまった。
金メダルは17メートル64のユーグ・ファブリス・ザンゴ(ブルキナファソ)、銀メダルは17メートル41のラザロ・マルティネス(キューバ)、銅メダルは17メートル40のクリスティアン・ナポレス(キューバ)だった。
(THE ANSWER編集部)