6年ぶりメダルなし屈辱の男子20km競歩 王者・山西「弱すぎ…由々しき事態」池田「申し訳ない」
ブダペスト世界陸上が19日、ハンガリーの同地で開幕した。全競技を通じて最初に行われた男子20キロ競歩では、古賀友太(大塚製薬)が1時間19分2秒で日本人最上位の12位だった。前回銀メダルの池田向希(旭化成)が1時間19分44秒で15位、3連覇を狙った山西利和(愛知製鋼)は1時間21分39秒と苦しいレースで25位に終わった。
ブダペスト世界陸上
ブダペスト世界陸上が19日、ハンガリーの同地で開幕した。全競技を通じて最初に行われた男子20キロ競歩では、古賀友太(大塚製薬)が1時間19分2秒で日本人最上位の12位だった。前回銀メダルの池田向希(旭化成)が1時間19分44秒で15位、3連覇を狙った山西利和(愛知製鋼)は1時間21分39秒と苦しいレースで25位に終わった。
この日は午前8時50分(日本時間午後3時50分)スタート予定だったが、悪天候の予報によって号砲約15分前に2時間遅れが発表された。会場は直後に雷、豪雨に。選手たちは雨の中、午前10時50分にスタートした。
序盤は池田がレースを引っ張る展開。沿道から「頑張れー!」と日本語の応援が響く中、山西利和(愛知製鋼)は2番手集団についた。次第に雨が止むと、徐々に縦長の集団となり、池田は5キロ地点を19分18秒で2位に8秒差をつける独歩。いきなり勝負を仕掛けた。山西は2位集団の先頭でペースを維持。しかし徐々に遅れ、10キロ地点で池田が2位に15秒差の38分37秒、山西は41秒差の18位まで後退した。
下位の選手を周回遅れにする池田。しかし残り5周付近でスペインのマルティンに抜かれるなど失速。その後も後続に抜かれ、メダルを獲得することはできなかった。古賀が日本人最高位。池田に続いて高橋英輝が1時間20分25秒で21位。V3を狙った山西も表彰台を逃し、男子20キロ競歩の日本勢は17年大会以来6年ぶり(3大会ぶり)のメダルなしの屈辱を味わった。
レース後、山西は「弱すぎて何か……説明がつかないです。自分の中で原因がわからない」と落胆。「ここ数か月の練習はできていた。冬の練習に入るのが遅かったけど、それは言い訳になるので」とし、敗因を語った。
「練習のボリュームは減っていました。レースで使う体力が足りなかった。(スタート時間変更は)一切関係ない。どの選手も同じ条件。言い訳にしたくない。(メダルなしは)由々しき事態。でも、自分が(日本勢で)最下位なので。どうやって世界と勝負するか考えないといけない。まずは体力をつけていくしかない。その先の技術とかの話じゃない」
大逃げに出た池田は「結果的にそういう展開になった。狙っていたというより、流れで出る形に。このペースである程度行けるだろうと思っていたけど、最後は完全に止まってしまった。20キロトータルで考えて、追いつかれてもまた行けると思っていた」と回顧。スタート時間変更は言い訳にしかならないことを強調した。
「体的には準備が難しい。その中でも同じ条件なので、言い訳にはできない。トータルの力不足。調子はよかった。出られない人もいた中でこの結果になって申し訳ない。日本チーム全体で底上げして来年以降に繋げたい」
山西はこの種目では07年ジェファーソン・ペレス(エクアドル)以来、16年ぶり史上2人目の3連覇が懸かっていた。
(THE ANSWER編集部)