井上尚弥は「全員黙らせた」 フルトン撃破で「史上最高」の仲間入り…米名伯楽が4階級制覇を絶賛
7月25日に行われたボクシングのWBC&WBO世界スーパーバンタム級(55.3キロ以下)タイトルマッチ12回戦で、挑戦者の井上尚弥(大橋)が2団体統一王者スティーブン・フルトン(米国)に8回TKO勝ちを収め、4階級制覇を達成した。フルトン相手の完勝劇が海外から絶賛されている井上だが、米国のトレーナーも「イノウエは自身がATG(All Time Great=史上最高)であることを示した」と賛辞を送っている。
名トレーナーが井上尚弥の勝利を分析
7月25日に行われたボクシングのWBC&WBO世界スーパーバンタム級(55.3キロ以下)タイトルマッチ12回戦で、挑戦者の井上尚弥(大橋)が2団体統一王者スティーブン・フルトン(米国)に8回TKO勝ちを収め、4階級制覇を達成した。フルトン相手の完勝劇が海外から絶賛されている井上だが、米国のトレーナーも「イノウエは自身がATG(All Time Great=史上最高)であることを示した」と賛辞を送っている。
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米専門メディア「ボクシングシーン.com」は、「ブレッドマン」の異名で知られる米国の名トレーナー、スティーブン・エドワーズ氏が読者の質問に答える形式の記事を公開。その中でフルトンに勝利した井上について質問されたエドワーズ氏は、「軽量級のボクサーに敬意が示されない理由の1つは、対戦相手のことを知らないから。競争相手の数が重量級と比べて少なく、完成度も低いと感じるからだ」とした上で、次のように絶賛した。
「しかし、イノウエは上の階級の大変有能なボクサー(フルトン)を倒した。全盛期で、知名度もあり、自分より大きく、無敗の統一王者であるボクサーを、だ。だから、イノウエがやったことは、彼の他の対戦相手を知らなかった全員を黙らせた。彼はエリートなタイミング、パワー、パンチセレクション、スピード、フィニッシュ能力を見せつけた。彼はまた平静さと勝負強い遺伝子を見せつけた。彼は最高の状態が求められる時に、最高の状態だった」
さらに読者から「イノウエの勝利の大きさを歴史的な観点から説明してくれませんか? この戦いで彼がATG(史上最高)にかなり近づいたと思っています」と問われると、エドワーズ氏は「イノウエは自身がATGであることを示した。私は彼がフェザー級未満でATGだと思っていた。しかし、彼は今(階級関係なく)ATGのボクサーだ」と階級の枠を超えて偉大なボクサーの仲間入りを果たしたと断言した。
そしてスーパーバンタム級へ階級を上げた初戦で2団体統一王者のフルトンを破ったことについて、「あの勝利はとても重要だった」と指摘。「偉大なバンタム級のボクサーだったオルランド・カニザレスは、スーパーバンタム級に上げてウィルフレド・バスケスに敗れた。もしカニザレスがその戦いに勝っていたら、彼は偉大なバンタム級ボクサーからATGになっていた。イノウエがしたのはそういうことだと思う。リアルタイムでは、その重要性が分からないことがある。しかし、スティーブン・フルトンの無敗を終わらせたのは本物だ」と、過去に井上と同じステップで階級変更をするも敗れたボクサーを例に出し、初戦で無敗のフルトンを破り見事に4階級制覇を成し遂げた井上の凄さを強調していた。
(THE ANSWER編集部)