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マイク・タイソンが1位断言する井上尚弥PFP論争 海外で議論、「倒したのは10傑じゃない」の声も

25日に行われたボクシングのWBC&WBO世界スーパーバンタム級(55.3キロ以下)タイトルマッチ12回戦で、挑戦者の井上尚弥(大橋)が2団体統一王者スティーブン・フルトン(米国)に8回TKO勝ちで4階級制覇を達成した。圧巻の強さを見せた井上を、全17階級を総合した最強ランキング「パウンド・フォー・パウンド(PFP)」の1位に推す声も既に挙がり、最新ランキングの行方が注目されている。

フルトンを8回TKOで沈めた井上尚弥【写真:荒川祐史】
フルトンを8回TKOで沈めた井上尚弥【写真:荒川祐史】

井上尚弥がフルトン撃破、PFP最強の声も

 25日に行われたボクシングのWBC&WBO世界スーパーバンタム級(55.3キロ以下)タイトルマッチ12回戦で、挑戦者の井上尚弥(大橋)が2団体統一王者スティーブン・フルトン(米国)に8回TKO勝ちで4階級制覇を達成した。圧巻の強さを見せた井上を、全17階級を総合した最強ランキング「パウンド・フォー・パウンド(PFP)」の1位に推す声も既に挙がり、最新ランキングの行方が注目されている。

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 強敵フルトンを8回TKOで沈めた井上。バンタム級から転向した新階級の初戦で、いきなり2団体王者に勝利した。2022年6月、世界で最も権威ある米老舗専門誌「ザ・リング」のPFPで日本人初の1位となっているが、今回の勝利で改めて現役最強ボクサーの称号の行方が議論されている。

 井上は現在リング誌のPFPで2位。29日(日本時間30日)には米ラスベガスで世界ウェルター級4団体統一戦、テレンス・クロフォード(米国)―エロール・スペンスJr.(米国)のビッグマッチが行われるが、クロフォードがリング誌PFP3位、スペンスJr.が同4位であるため、この試合の結果も井上戦と合わせて注目されている。

 井上を最強と評価し、日本ファンを歓喜させたのが元ヘビー級王者マイク・タイソン氏だ。米専門メディア「ファイトハブTV」公式YouTubeチャンネルが取材に応じた様子を映像で公開。「クロフォード―スペンスJr.の勝者かイノウエか、どちらがPFP勝者に相応しいか」と問われたタイソン氏は「日本人ボクサーが世界最高のボクサーだ。俺は何者でもないけど、個人的にはそう思うね」と断言。結果に関係なく、PFP1位は井上で揺るぎないという見解を示した。

 かつてPFP最強王者だった元4階級制覇王者ロイ・ジョーンズJr.も同じく「ファイトハブ」公式YouTubeに登場。「この試合(クロフォード―スペンスJr.戦)の勝者がPFP1位」と断言し、さらに「でもイノウエは僅差の2位だ」と添えた。井上をトップクラスに評価しているが、クロフォード―スペンス戦の勝者こそ1位にふさわしいと考えているようだ。

 海外メディアには、既に独自のPFP1位に井上を選んでいる媒体もある。米スポーツメディア「スポーティング・ニュース」はフルトン戦の後、同メディアのトム・グレイ記者が記事を執筆し、1位に井上を浮上させた。寸評では「これ以上、“モンスター”の異名が適切なボクサーが存在するだろうか?」などと大絶賛していた。

 米記者からも井上を推す声は少なくない。米スポーツ専門局「CBSスポーツ」のブライアン・キャンベル記者はフルトン戦後に「イノウエは地球上で最高のボクサーであり、不朽の名声へと歩んでいる」と粋なフレーズで井上を称賛。「彼がフルトンを完膚なきまで破壊したことがどれほど素晴らしいか、これ以上は誇張できないものだ」とした上で「彼はPFPの真の意味の体現者だ」と、軽量級ながら圧倒的な強さでボクシング界の評価を欲しいままにするモンスターを称賛した。

 当事者であるスペンスJr.も、この論争について意見。「スポーティング・ニュース」のYouTubeチャンネルで「イノウエは素晴らしいボクサーだ。素晴らしいパフォーマンスを披露した」と認めながらも「彼が倒した相手(フルトン)はPFPのトップ10に入っていなかった」と指摘。「俺たちは自分たちの階級で最高の2人だ。俺と彼(クロフォード)はPFPで世界トップ5に入っている。それは世界的に認められている」と訴え、この試合の勝者こそがPFP1位に相応しいと主張している。

(THE ANSWER編集部)


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