ロンドン五輪銅・清水聡、世界王座奪取ならず…37歳待望の世界初挑戦で王者ラミレスに5回TKO負け
ボクシングのWBO世界フェザー級(57.1キロ以下)タイトルマッチ12回戦が25日、東京・有明アリーナで行われ、世界初挑戦の同級12位・清水聡(大橋)が王者ロベイシ・ラミレス(キューバ)に5回1分8秒TKO負けした。長谷川穂積の35歳9か月を上回り、日本人男子最年長37歳4か月での世界王座奪取が懸かった一戦。日本人五輪メダリストがプロで世界王者という村田諒太以来2人目の快挙はならなかった。ラミレスは初防衛に成功。戦績は37歳の清水が11勝(10KO)2敗、初防衛戦で29歳のラミレスが13勝(8KO)1敗。
WBO世界フェザー級タイトルマッチ12回戦
ボクシングのWBO世界フェザー級(57.1キロ以下)タイトルマッチ12回戦が25日、東京・有明アリーナで行われ、世界初挑戦の同級12位・清水聡(大橋)が王者ロベイシ・ラミレス(キューバ)に5回1分8秒TKO負けした。長谷川穂積の35歳9か月を上回り、日本人男子最年長37歳4か月での世界王座奪取が懸かった一戦。日本人五輪メダリストがプロで世界王者という村田諒太以来2人目の快挙はならなかった。ラミレスは初防衛に成功。戦績は37歳の清水が11勝(10KO)2敗、初防衛戦で29歳のラミレスが13勝(8KO)1敗。
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すでに満員となったアリーナから歓声と拍手が注がれた。序盤からスピードと手数で上回るラミレス。2回には清水の右まぶた付近が腫れ上がった。清水はガードの上からワンツーを叩き込んだが、コンビネーションを被弾。4回2分過ぎにはロープに追い詰められて連打を浴びたが、なんとか持ちこたえると、会場から「清水コール」が沸き上がった。
5回、左アッパーを効かされると、ぐらついたところで連打を被弾。たまらず膝をついてダウンを奪われた。再開後に仕留めに来たラミレスに猛ラッシュ。こらえきれず、レフェリーが試合を止めた。悲願の王座奪取はならなかったが、会場からは温かい拍手。人生を懸けた戦いが終わり、勝ち名乗りを受ける王者をコーナーに座りながら見届けた。
清水はアマチュア時代の2012年ロンドン五輪バンタム級で銅メダルを獲得。日本人44年ぶりの五輪メダリストとなった。16年リオ五輪の出場権を逃してプロ転向。同年9月にデビューすると、17年10月に東洋太平洋フェザー級王座を奪取。19年7月にWBOアジアパシフィック(AP)スーパーフェザー級王座に挑戦したが、6回TKO負けした上に両眼窩底を骨折した。
1年後に再起し、21年12月に東洋太平洋フェザー級王座の6度目の防衛を果たすとともに、WBO・AP同級王座を奪取。怪我に加え、海外に実力者が多い階級で世界挑戦までの道のりは長く、今回がデビュー13戦目で待望の世界戦リングだった。
ロンドン五輪フライ級、リオ五輪バンタム級で金メダルを獲得したラミレスとの五輪メダリスト対決。ラミレスは19年8月のプロデビュー戦は黒星を喫したものの、今年4月に世界王座を獲得するなど12連勝中のエリートだった。身長は165センチ、リーチは173センチ。清水は身長180センチ、リーチ181センチで上回り、体格差などをどう生かすかが注目されていた。
メインイベントでは、前世界バンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)がWBC&WBO世界スーパーバンタム級2団体統一王者スティーブン・フルトン(米国)に挑戦。NTTドコモの映像配信プラットフォーム「Lemino」で独占無料生配信される。
(THE ANSWER編集部)