井上―フルトン戦の前座に登場するWBOフェザー級王者ラミレス

　ボクシングの前世界バンタム級4団体統一王者・井上尚弥（大橋）は、25日に東京・有明アリーナでWBC＆WBO世界スーパーバンタム級2団体統一王者スティーブン・フルトン（米国）に挑戦する。今年1月にスーパーバンタム級転向を表明、勝てば井岡一翔に次ぐ日本人2人目の4階級制覇となるなか、英衛星放送では「将来の対戦に注目」と題して、さらに1階級上のWBO王者からの“対戦希望”のコメントを紹介している。

　井上に興味を示すのは同階級のボクサーだけではないようだ。今回、フルトン―井上戦の前に行われるWBO世界フェザー級タイトルマッチで挑戦者の清水聡（大橋）を迎え撃つ王者のロベイシ・ラミレス（キューバ）も無関心ではない。英衛星放送「スカイスポーツ」は「ロベイシ・ラミレスがナオヤ・イノウエとの将来の対戦に注目『彼の戦歴はみんなが知るところ。素晴らしい試合になるぞ！』」との見出して記事を掲載し、ラミレスのコメントを紹介している。

　その中でラミレスは「（対戦すれば）もちろん素晴らしい試合になるだろうし、両者にとって偉大な挑戦になるだろうね。みんな彼の戦歴は知っている。最終的に彼がフェザー級に上げてくれば凄い試合にするだろう」とあくまで井上が将来的にさらに1階級上げてきた場合と仮定したうえで、こう続けた。

「最高の選手と対戦する準備はできている。もし彼が成功を収めて試合の可能性が浮上してくれば、間違いなくそうするだろう」

　ラミレスは「遠くの未来はあまり見ていない。私はどちらかと言うと一日一日に集中してその日に何が達成できるか過ごすタイプ」と自身を分析。それでも「でも最高のキャリアを過ごしたい」という希望を持っているようだ。2012年ロンドン、2016年リオデジャネイロと五輪2大会連続金メダルという実績の持ち主にとっても、井上の存在は大きなもののようだ。