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「頭蓋骨が割れる」 制御不能の一撃必殺を持つボクサー、37歳清水聡の左拳は世界戦で火を噴くか

大橋秀行会長、清水、松本好二トレーナー(左から)【写真:浜田洋平】
大橋秀行会長、清水、松本好二トレーナー(左から)【写真:浜田洋平】

松本トレーナー「清水はヘンテコなタイミングで打つ」

 ラミレスは2012年ロンドン五輪フライ級、16年リオ五輪バンタム級で金メダルを獲得。19年8月のプロデビュー戦で黒星を喫したものの、今年4月に世界王座を獲得するなど12連勝中のエリートだ。身長165センチ、リーチ173センチ。清水は身長180センチ、リーチ181センチで上回る。松本トレーナーは試合展開を思い描いた。

「基本は清水のボクシングで行きます。距離感、フレームの大きさが違うので、その中でラミレスが嫌がることができるか。(相手は)プロとして一級品にはなり切っていない。フィジカルとかは清水が上。それを出し切れる試合にしたいです。

 ポイントを取られてもプレッシャーをかけていって、8、9、10回くらいに勝負。猛攻を仕掛けられれば。向こうも体格が違うとわかっているので、探りながら来ると思う。厄介と思わせながらプレッシャーをかけ、疲弊させることができればと思う。清水はヘンテコなタイミングで打つので、それが当たれば。清水が勝る部分は絶対にある」

 体格で上回る清水に対し、伸びあがりながらパンチを打ってきた瞬間が狙い目という。「痛いパンチを出せるか。ロンドンでメダルを獲った男に良い形で試合をさせてあげられれば」。この日の公開練習では、清水は2分ほどシャドーのみを披露。勝てば長谷川穂積の35歳9か月を上回り、日本人男子最年長の37歳4か月で世界王座奪取となる。「生かせるところを生かすのがボクシング。長所を生かしたい」と力を込めた。

 清水は“大当たり”を出し、火を噴かせられるのか。今回はセミファイナル。メインイベントでは、前世界バンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)がWBC&WBO世界スーパーバンタム級2団体統一王者スティーブン・フルトン(米国)に挑戦。NTTドコモの映像配信プラットフォーム「Lemino」で独占無料生配信される。

(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)


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