【パンパシ水泳】萩野公介「東京五輪へ向け、一つの転機に」 “金なきパンパシ”に得た戦績以上の収穫
東京五輪へ掴んだもの「今までは何をしたら前進できるのか見えなかった」
2014年のパンパシ水泳では、200メートルと400メートルの個人メドレーで優勝し、16年のリオデジャネイロ五輪でも400メートル個人メドレーを制し、世界にその実力を知らしめた萩野だが、五輪後は主要な世界大会で勝てずにいる。
それが16年ぶりの自国開催となった今大会で、再び世界のトップに立つための何かを感じ取った。「今までは何をしたらいいのか、何をしたら前進できるのかが見えなかったけど、練習を積んで少しずつ感じられるようになった」と穏やかな顔つきで話した。
右ひじの手術など苦しい時期もあったが、万雷の拍手と歓声を浴びた大会を経験し、期するものがあったのだろう。「カリシュはだいぶ離れたところにいるけど、しっかりやっていきたい」と前を向いた。雌伏の時が長いほど、人は強くなるものだ。
(河野 正 / Tadashi Kawano)