高校生で100m日本一になって4年 福島千里超えへ、大国アメリカに渡った御家瀬緑の決断
8月のブダペスト世界陸上などの代表選考会を兼ねた陸上・トラック&フィールド種目の日本選手権第2日が2日、大阪・ヤンマースタジアム長居で行われた。女子100メートル決勝では、この日22歳の誕生日を迎えた御家瀬緑(住友電工)が11秒66(向かい風0.1メートル)の2位。連覇した君嶋愛梨沙(土木管理総合)に0秒07及ばず、高校3年だった2019年以来の優勝はならなかった。
陸上・日本選手権
8月のブダペスト世界陸上などの代表選考会を兼ねた陸上・トラック&フィールド種目の日本選手権第2日が2日、大阪・ヤンマースタジアム長居で行われた。女子100メートル決勝では、この日22歳の誕生日を迎えた御家瀬緑(住友電工)が11秒66(向かい風0.1メートル)の2位。連覇した君嶋愛梨沙(土木管理総合)に0秒07及ばず、高校3年だった2019年以来の優勝はならなかった。
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女王の地力に敗れた。御家瀬は降り続く雨を切り裂くように飛び出したが、隣を先行された。最後はわずかに届かず。「優勝を目指してやってきたので悔しいです。これが最低ラインかなと思っています。しっかり次に生かして悔しさを忘れず、日々のトレーニングに励みたい」。レース後は涙ぐんだ。
2019年大会では、100メートルで29年ぶりの高校生女王に。福島千里に続く「逸材」と呼ばれ、一躍注目を浴びた。北海道・恵庭北高卒業後、上京して住友電工入り。20年3月から東京五輪を見据えて新生活を始めたが、コロナ禍の影響で練習施設が閉鎖されるなど苦労した。それでも、徐々に本来の姿を取り戻し、昨年日本選手権は19年9月以来の自己ベストタイ11秒46をマークした。
男子100メートルで自己ベスト9秒98の小池祐貴ら所属先の先輩のもとで試行錯誤。今季から米国に拠点を移した小池とともに、自身も決断を下した。
「世界の決勝に立ちたいという目標を叶えるために何をすればいいか。それを考えた時、日常的に世界のトップを知らないといけないと感じました。自分には技術が足りない。スプリント大国と言われている米国でコーチにしっかり教わりたいと思って渡米しました」