米元・田中組、「勇気のクリア」で8強入り 圧倒的アウェーで中国ペアを撃破
信念を持って打ち込んだクリア「攻撃力のある相手にも高い球を上げる勇気を持って」
クリアを恐れて、ネット前ばかりの配球になれば、相手は狙い球を絞りやすくなる。象徴的だったのは、19-18から1点を失って追いつかれた場面だ。自分の打ったクリアがアウトになった米元は、失点を気にせず何度もうなずいていた。「リードして、逆転されて負けるという展開のときに、低い展開や速い展開で攻撃を作ろうと力んでしまう展開が多かった。終盤、しっかりと相手コートの後ろを使う、攻撃力のある相手にも高い球を上げる勇気を持ってと、最近の試合から意識していたので、バックアウトになったけど、しっかりと後ろを使えているという精神状態でやれていた」と、信念を持ってクリアを打ち込んでいた。地元の声援を受けて追い上げる相手に臆せず、しっかりとコートの広さを使って相手を揺さぶった米元、田中の勝利だった。田中も「最近の試合では、自分たちがリードしていて逆転されて負けるという試合が何回もあった。それを思い返して、ここで1本止めないと繰り返しになると思って、やっていました」と話し、逃げ切り態勢を潰された経験の反省を生かした。
前回と同じステージまで駒を進めた。翌3日の準々決勝で第8シードのインドネシアペアに勝てば、メダル獲得が決まる。勇気あるラリーで勝機をつかみたい。
(平野 貴也 / Takaya Hirano)