「無月経の女子選手は免疫力が低い」の注意喚起も 日本陸連が海外遠征勉強会を開催
7月27日に日本陸連はトップアスリートに向け、海外遠征コンディショニング勉強会を実施した。勉強会には主に8月19日にインドネシア・ジャカルタで開幕するアジア競技大会の日本代表選手団の選手、およびスタッフが出席。競技場や交通、選手村などの現地事情や、暑熱対策、風邪・感染症予防についての講習を受けた。
アジア大会選手団向け勉強会、JISS研究員が猛暑対策、感染症予防など講演
7月27日に日本陸連はトップアスリートに向け、海外遠征コンディショニング勉強会を実施した。勉強会には主に8月19日にインドネシア・ジャカルタで開幕するアジア競技大会の日本代表選手団の選手、およびスタッフが出席。競技場や交通、選手村などの現地事情や、暑熱対策、風邪・感染症予防についての講習を受けた。
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コンディショニング講習では、「免疫力からみたアスリートのコンディショニング」をテーマに、国立スポーツ科学センター(JISS)研究員の清水和弘氏が講演。「試合でベストパフォーマンスするためには、免疫力を下げないことがカギ。しかし、高強度の運動を1時間行うと免疫力は30%低下し、回復には1日かかる。また、瞬発系の運動も繰り返し行うと免疫力が徐々に低下する」と指摘。「長距離・短距離を問わず、アスリートは免疫力の低下の可能性が高い。また、無月経の女性アスリートも正常月経の選手よりも免疫力が低く、感染のリスクが高いとみられる」と注意を促した。
清水氏は選手・スタッフに向けて、「免疫を高めると病原菌の侵入をブロックできる。特にジャカルタは感染症にかかりやすい環境なので意識してほしい」と具体的な対策を指導。「バランスの良い食事は基本。特にビタミンA、ビタミンDは積極的に摂取してほしい。また免疫・感染症予防に役立つ乳酸菌B240と体を作るプロテインを同時に摂るとよい」などと話した。
勉強会終了後、男子短距離の桐生祥秀(22、日本生命)は「僕は中国以外でアジアでの試合の経験がない。腹が痛まないようにしようと思った」とコメント。現在の暑熱対策や食事については「練習中に水分を1リットル以上飲み、好きな珈琲を飲んだ分も水分を摂っています。食事では豚肉にハマっている。茹でれば脂肪も落ちるので、もやしなどのカット野菜と合わせて食べています」と話した。
清水氏は免疫力アップの方法として、「鍼灸やマッサージ、入浴などの全身ケアや乾燥対策が有効」と話したが、桐生も「乾燥が嫌いなので部屋では加湿器を使っている。また、30分間の入浴は日課。夏の暑いなかでもお茶を持って湯舟に入りYoutubeを見ながら40度のお湯に30分浸かっています」と話した。
(THE ANSWER編集部)