中国でも応援される奥原希望 「あいしてる」― 魅了された2人のボランティア
バドミントンの世界選手権が30日に中国・南京市で開幕した。日本は各種目にメダル候補が揃う。中でも、女子シングルスの奥原希望(日本ユニシス)は、日本勢初の連覇を狙う。慢性的なヒザのケガに苦しみ、今大会直前のタイオープンを優勝するまで、思うような成果を出せずにいた。そのため、現地入りしてからも「ディフェンディングチャンピオンと言われるけど、私はそう思っていない」と挑戦者の姿勢で臨むことを強調している。
中国でも人気の世界女王、取材中に試合会場で出会った現地ボランティア
バドミントンの世界選手権が30日に中国・南京市で開幕した。日本は各種目にメダル候補が揃う。中でも、女子シングルスの奥原希望(日本ユニシス)は、日本勢初の連覇を狙う。慢性的なヒザのケガに苦しみ、今大会直前のタイオープンを優勝するまで、思うような成果を出せずにいた。そのため、現地入りしてからも「ディフェンディングチャンピオンと言われるけど、私はそう思っていない」と挑戦者の姿勢で臨むことを強調している。
ただ、大会を取材する中で、世界の頂点に立った者は、たくさんの人から大きな期待や注目を受けるものだと認識させられる出来事があった。少し、つまらない話を挟む。大会初日となった30日の夜、筆者は会場から駅に向かうシャトルバスを待っていたのだが、なかなか来ないため、近くにいたボランティアに確認をしてみた。すると「今、通ったバスだったのに。あと10分待てば最後のバスが来ますよ」と悲しい事実を教えてくれたのだが、しばらくすると「日本の記者ですか。奥原選手の取材をしたことがありますか」と聞かれた。単独インタビューをしたことはないのだが、複数の記者で聞く囲み取材の経験は、何度もある。「ありますよ」と答えると、2人のボランティアの目の色が変わった。
「本当に? 彼女は、今度いつ空港に来ますか?」と言うやいなや、女子学生の林安安さんは3日前に空港で撮らせてもらったという奥原とのツーショット写真を見せて来た。男子学生の袁航さんも写真を見せ「彼女のファンなんです。中国のバドミントンファンもあなたを応援していますと奥原に伝えてほしい! もう一度、チャンピオンになってほしいです。昨年の世界選手権の決勝で、彼女はファイナルゲームで17-19から3連続得点して、最後は22-20で勝った。彼女はメンタルがとても強い!」と言い出した。林さんも「昨年の世界選手権は、とても印象的。彼女は背が高いタイプではないけど、驚異的なフットワークと柔軟性を見せてくれるし、とてもキュート! 今年のユーバー杯(国別対抗戦)で中国は準決勝でタイに負けてしまったけど、奥原はタイの選手にあっさりと勝ってビックリしました」と熱弁した。