井上尚弥VSフルトンが実現、スーパーバンタム級転向初戦

　ボクシングの前世界バンタム級4団体統一王者・井上尚弥（大橋）が6日、都内で会見し、5月7日に神奈川・横浜アリーナでWBC＆WBO世界スーパーバンタム級2団体統一王者スティーブン・フルトン（米国）に挑戦することを正式発表した。勝てば日本人2人目の世界4階級制覇となるビッグマッチ。世界初の2階級4団体統一へ第一歩を踏み出す。試合はNTTドコモの映像配信プラットフォーム「Lemino」で独占無料生配信。戦績は29歳の井上が24勝（21KO）、28歳のフルトンが21勝（8KO）。

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　待望のカードがついに発表された。「NTTドコモ Presents WBC・WBO世界スーパーバンタム級タイトルマッチ　スティーブン・フルトン VS 井上尚弥 -streaming on Lemino-」と題された会見。壇上中央に座った井上は、待ちに待った次戦発表に背筋を伸ばし、興奮気味に語った。

「本日はお忙しい中、お集まりいただきありがとうございます。フルトン選手との試合をここ日本でできることはどれだけの方々にご尽力いただき、どれだけ凄いことか。結果で返したい。過去最大のトレーニングを積んで挑みたいと思います。チャンピオンのフルトン選手は自分のボクシングを持っている。そこをどう攻略していくか。突破口を見つけたい。楽しみにしていてください」

　井上は昨年12月にポール・バトラー（英国）からWBO世界バンタム級王座を奪い、アジア人初、世界9人目の主要4団体統一を達成。年明けに4つの王座返上とスーパーバンタム級転向を発表した。転向初戦からいきなり2団体統一王者への世界挑戦。勝てば、井岡一翔（志成）に次ぐ日本人2人目の4階級制覇だ。

　フルトンはプロ19戦目の2021年1月にWBO王座を奪取。同11月にブランドン・フィゲロアからWBC王座を奪い、2団体統一を果たした。昨年6月には元同級2団体統一王者ダニエル・ローマン（ともに米国）戦で両王座を防衛。身長169センチは井上を4センチ上回る。現在4戦連続で判定勝ちするなど、高い技術力を誇る試合巧者だ。

　井上にとって新階級のスーパーバンタム級には、残るWBAスーパーとIBF王座にムロジョン・アフマダリエフ（ウズベキスタン）が君臨。IBF1位マーロン・タパレス（フィリピン）との指名試合を予定している。2月のWBC同級王座挑戦者決定戦では、元世界2階級制覇王者ルイス・ネリ（メキシコ）が勝利を収め、フルトン―井上戦の勝者への挑戦権を手にした。

　活況を見せる同級は、バンタム級より1.8キロ重い55.3キロ。井上がフルトンに勝てば、アフマダリエフと激突する可能性もある。2階級で4団体統一を果たした選手は世界に一人もいない。歴史的偉業へ、まずはフルトン撃破を狙う。

【5月7日の対戦カード】

▽WBC＆WBO世界スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦
スティーブン・フルトン（米国）
VS
井上尚弥（大橋）

▽54キロ契約8回戦
東洋太平洋スーパーバンタム級王者・武居由樹（大橋）
VS
フィリピンバンタム級王者ロニー・バルドナルド（フィリピン）

▽ライト級8回戦
今永虎雅（大橋）
VS
調整中

▽ライトフライ級ユース王座決定戦8回戦
坂間叶夢（ワールドスポーツ）
VS
堀川龍（三迫）

▽フェザー級8回戦
岩下千紘（駿河男児）
VS
調整中

▽フライ級6回戦
梶谷有樹（八王子中屋）
VS
調整中