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バスケ広島、B1西地区“4強”へ飛躍の理由 主力選手が語る昨季からのプレーの変化

辻直人が語る攻撃面の強み「いろんなバリエーションができる」

 広島へ新たに加わった新外国籍選手はドウェイン・エバンス(←琉球)とケリー・ブラックシアー・ジュニア(←ガラタサライ)だ。昨シーズンのグレゴリー・エチェニケ(→福島ファイヤーボンズ)、チャールズ・ジャクソン(→横浜ビー・コルセアーズ)と“純インサイド”が2人いたロースターから、「速さ」「上手さ」に振り切った編成になった。

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 エバンスは昨シーズンのベスト5にも入ったオールラウンダーで、ハンドラーとしてのスキルが高い。ブラックシアーは208センチのビッグマンながら3ポイントを強みにしていて、機動力も兼ね備えたタイプ。ニック・メイヨも含めて「外で仕事のできる」人材が揃った。

 辻はそんな強みをこう表現する。

「僕や寺嶋がハンドラーになって、インサイドを起点にしてというのが昨シーズンだったと思います。今シーズンはビッグマンがピック&ロールからもう1回パスをさばいたり、ドライブからパスをさばいたりできる。本来ガードが運ぶところをビッグマンが運んで速い展開にも持っていける。いろんなバリエーション(のオフェンス)をできているのが今シーズンの強みです」

 CSに向けた課題については、次のように述べている。

「本当に細かいところになってくると思います。ディフェンスのルール、リバウンド、ルーズボールの意識といったところは、すべてのゲームで一貫性を持ってできているかというと、そうでもない。チームの強みは出せるようになっていますけど、相手も対策をしてきます。対策をされても上回れるのはやはりリバウンドやルーズボール。細かいところをもっと突き詰めていければ、チームとしてまた成熟できるし、走っていいオフェンスにもつながると思います」

 ミリングHCに同じ質問をすると、指揮官はリバウンドを課題に挙げていた。そこは岡崎修司ゼネラルマネージャーが昨年12月末に「新たな選手との契約合意にいたっております」とのみ発表している、未公表のアジア特別枠の新加入選手に期待される部分かもしれない。

 バスケットボールのような高度な連係を求められるスポーツは、どうしてもチーム作りに時間がかかる。“ウイニングカルチャー”は優秀な指導者がチームを導き、チーム内でコミュニケーションを取って共通理解を深めることで築かれる。もちろんB1は西地区に限らずライバルが多く、今季の彼らがどこまで辿り着けるかは分からないが――。しかし彼らは着実に“プロセス”を踏んでいるチームだ。

(大島 和人 / Kazuto Oshima)


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