「死に物狂いでね」 ホテルの朝食会場、野口みずきに激励された安藤友香の42.195km
野口さんは労い「『死に物狂い』がプレッシャーになっちゃったかな」
2時間22分58秒。6年前の自分に遠く及ばなかった。悔し涙が頬を流れ、反省の言葉が並ぶ。
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「30キロでついていけなかったのは自分の弱さ。課題はペースアップされた時の思い切り、勇気。もっと思い切って捨て身の覚悟で行けばよかった。でも、本当に体もきつかった。思い切っていきたいけど、ついていけずに本当に悔しいです。苦しいところの乗り越え方をもう少し磨きたい」
野口さんは「記録に挑戦したのは果敢でよかった。ワクワクしながら見させてもらった」と労い。本人には「死に物狂いで頑張ってと言ったけど、それがプレッシャーになっちゃったかな」と言葉を掛け、気遣った。
「いやいや、本当に死に物狂いでつかなきゃと思っていたんですけど、自分の弱さです」と背中を丸めた安藤。途中までではあるが、立ち向かったことには胸を張る。
「海外選手は強いけど、最初から諦めるのではなく果敢に挑戦することが大事。今までと違って、いいリズム、いい感触で走れた。人から教わったことをやって今の走りになっている。継続して、いい状態のまま30キロ以降も勝負できるように磨いていきたい」
次のターゲットは、パリ五輪代表を争う今年10月15日のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)。8月のブダペスト世界陸上の派遣設定記録を突破したが、出場はコーチと相談しながら決める。
「MGCは今回のようにペースメーカーがいるわけではないし、日本人同士の戦いになる。いろんなレース展開が予想されるので、一つのパターンだけじゃなく、いろんな状態をコーチと想定しながらやりたい」
火花散る五輪争い。次こそは「死に物狂い」を貫き通す。
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)