井上尚弥、2団体統一王者は「難しい相手」と米指摘「イノウエはまだ全盛期の大物と…」
バンタム級の4団体統一を成し遂げ、スーパーバンタム級に転向するボクシングの井上尚弥(大橋)。新階級での戦いは早くも注目の的となっている中、米専門メディアは「イノウエの前に立ちはだかる魅力的な5人」を紹介している。体格的な「アドバンテージ」をとられているとされるモンスターとの一戦を「難しい試合」と指摘。“悪童”との対戦実現なら「同胞の仇討ち」と伝えている。
米専門メディアがSバンタム級の“強敵”5人を紹介
バンタム級の4団体統一を成し遂げ、スーパーバンタム級に転向するボクシングの井上尚弥(大橋)。新階級での戦いは早くも注目の的となっている中、米専門メディアは「イノウエの前に立ちはだかる魅力的な5人」を紹介している。体格的な「アドバンテージ」をとられているとされるモンスターとの一戦を「難しい試合」と指摘。“悪童”との対戦実現なら「同胞の仇討ち」と伝えている。
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昨年12月にWBO世界バンタム級王者だったポール・バトラー(英国)に11回KO勝ちでアジア人初、世界9人目の4団体王座統一を達成した井上。13日に行われた会見では「バンタム級ではやり残したことはない」と話し、4つの王座返上とスーパーバンタム級転向を表明した。世界のメディアはあらゆる角度から新階級での戦いを展望。スーパーバンタム級の有力選手からも対戦アピールも飛び出している。
米専門メディア「ボクシングシーン.com」は井上の「新たな挑戦」を受けて特集記事を掲載。「新階級のイノウエの前に立ちはだかる魅力的な5人を紹介しよう」と展開した。
まず挙げたのが、元WBO世界バンタム級王者ジョンリエル・カシメロ(フィリピン)。井上への“挑発”が多いことでも知られるとあって、同メディアは「カシメロはパワーとおしゃべりを兼ね備えた3階級制覇王者だ」「因縁のハードパンチャー同士の戦いは悪いものではなく、面白いものになるだろう」と見ている。
続いて挙げられたのは元世界2階級制覇王者のルイス・ネリ(メキシコ)。「ネリは今でもモンスターと拳を交える希望を明らかにしている」「イノウエは、過去20年間で最高のバンタム級選手であった同胞の仇を討つことになる」と記した。
ネリはバンタム級時代の2017年8月に山中慎介とのタイトルマッチで4回TKO勝ちを収めたが、試合前に行われたドーピング検査で禁止薬物が検出された。故意の摂取を否定していたが、18年3月の再戦では今度は体重超過。試合前に王座を剥奪され、日本ボクシングコミッション(JBC)からは日本でのボクシング活動永久停止処分を課されている。
3人目に挙げた元WBA世界スーパーバンタム級暫定王者ライース・アリーム(米国)については「32歳なのでずっと一戦で戦えるわけではないが、健康で肉体的に優れた選手。イノウエが重い選手とどれくらい戦えるのかの試金石になる」とし、4人目のWBAスーパー&IBF同級王者ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)については「イノウエはバンタム級でパワーの持ち主を全滅させた。パワーの持ち主がまだ残っていたらどうなるだろうか? アフマダリエフはその答えを教えてくれる」と記したものの「怪我と指名試合があるのですぐに実現は難しい」と加えた。
5人目はWBC&WBO王者スティーブン・フルトン(米国)。「身長と体長のアドバンテージがあるからイノウエにとっては難しい相手になるだろう」としたうえで「イノウエは(ドネアがいたが)まだ全盛期の大物と対戦していない。フルトンが初めての全盛期の相手になるだろう」と難敵であると見ている。
井上は13日の会見で次戦の相手は交渉中のため、戦いたい相手について「パッと思いつくのは4人」と挙げていた。問題の多いカシメロやネリは相手にしていない可能性が高いが、米メディアは候補に予想しているようだ。
(THE ANSWER編集部)