重岡銀次朗、世界初挑戦がまさかの無判定試合で涙 王者がバッティング負傷で続行不能に
ボクシングのミニマム級(47.6キロ以下)ダブル世界戦が6日、エディオンアリーナ大阪で行われ、世界初挑戦のIBF5位・重岡銀次朗(ワタナベ)が王者ダニエル・バラダレス(メキシコ)と3回2分48秒で無判定試合となった。3回に偶然のバッティングで王者が負傷し、試合続行不可能に。23歳の重岡は試合前までアマチュア時代から事実上の“生涯無敗”を続けていた。バラダレスは初防衛戦だったが、王座は動かなかった。戦績は23歳の重岡が8勝(6KO)、初防衛戦となる28歳のバラダレスは26勝(15KO)3敗1分け。
ミニマム級ダブル世界戦
ボクシングのミニマム級(47.6キロ以下)ダブル世界戦が6日、エディオンアリーナ大阪で行われ、世界初挑戦のIBF5位・重岡銀次朗(ワタナベ)が王者ダニエル・バラダレス(メキシコ)と3回2分48秒で無判定試合となった。3回に偶然のバッティングで王者が負傷し、試合続行不可能に。23歳の重岡は試合前までアマチュア時代から事実上の“生涯無敗”を続けていた。バラダレスは初防衛戦だったが、王座は動かなかった。戦績は23歳の重岡が8勝(6KO)、初防衛戦となる28歳のバラダレスは26勝(15KO)3敗1分け。
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サウスポーの重岡は静かな立ち上がり。小刻みなステップから2分過ぎに左ストレートを入れた。2回は好戦的に手数を出すと、タイミングよく右フックを入れた。打っては離れ、的確にポイント奪う展開。3回は互いの距離が縮まり、パンチの応酬となった。バラダレスの額が重岡の顎付近と激突。偶然のバッティングで一時中断となり、王者がドクターチェックを受けた。結局、試合続行不可能となった。
無念の重岡は涙。コーナに頭をつけ、沈痛な面持ちを浮かべた。バラダレスも涙でリングを降りた。
幼い頃から夢見たのが世界王者だった。幼稚園で空手を始め、小学4年にボクシング人生をスタート。2学年上の兄・優大(ワタナベ)とともに父・功生さんの厳しい指導を受けた。地元の熊本・開新高では全国5冠。アマ戦績は56勝1敗だったが、兄との直接対決で初回のゴング直後に棄権したのが唯一の黒星。U-15時代も含め、事実上の“生涯無敗”だった。
高校卒業後にワタナベジム入門。デビュー4戦目には開始72秒の左ボディー一撃でKO勝ちを飾り、WBOアジアパシフィック王座を獲得した。同王座を2度、日本王座を1度防衛。身長153センチながらミニマム級離れしたパワーで道を切り拓き、具志堅用高氏の持つ世界戦13回連続防衛の日本記録更新を目指していた。
今回の興行は、元世界3階級制覇王者・亀田興毅氏がファウンダーとしてプロモートする「3150FIGHT Vol4」。同氏は第4弾にして初めて世界戦を手掛け、ABEMAが新設したボクシング専門チャンネルで全試合を無料生配信。メインイベントでは、重岡と同門のWBO世界ミニマム級王者・谷口将隆(ワタナベ)が、同級2位メルビン・ジェルサレム(フィリピン)との2度目の防衛戦を行う。
(THE ANSWER編集部)