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日本敗退の朝「忘れんよね、今回のW杯はね」 久保竜彦は呟いた、瀬戸内海の風に吹かれて

コスタリカ戦でエビス350mlを手に観戦した久保竜彦【写真:編集部】
コスタリカ戦でエビス350mlを手に観戦した久保竜彦【写真:編集部】

釣りの方が楽しかったはずのサッカーに元気をもらい「忘れんよね、今回のW杯はね」

 電話する久保がいた島は、牛島という。

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 現在はコーヒー焙煎に、塩作りに、唯一無二のセカンドキャリアを歩む。瀬戸内海に浮かぶ周囲12キロ、連絡船で港から20分。「うしま」と読む、島民50人ほどの島に塩釜があり、畑で野菜も作る。そこが、今の仕事場。月曜日。世の中と同じように、また新たな1週間が始まろうとしている。

 2度上京し、W杯と日本代表を楽しんだ13日間。「サッカー見るより、釣りしとる方が楽しいけえ」。そう言っていたはずの男が、サッカーの面白さに酔いしれた。

 サッカーが結びつけた縁もある。編集部には、かつて久保がマリノスに在籍した当時、一緒に苦楽を共にしたスタッフもいる。「ねえ、楽しかったよ」と言う。

「そういう仲間と同じサッカーチームでやってきた頃を思い出したし。忘れんよね、今回のW杯はね。やっぱり元気出たし、サッカー見て、俺も頑張ろうと思ったし」

 日本代表はまた、4年後を目指した旅路に出る。

「俺はここで気楽にやっていくだけやけんね。好きなことやるだけよ。好きなように、好きなことやってくわ……うん」

 46歳。久保竜彦は、久保竜彦の今を、これからを生きる。

 かつて5万人のスタジアムを沸かせた男が、やけに風の強い、この小さな島で。

 なお、インタビューは近く配信する。

(THE ANSWER編集部・神原 英彰 / Hideaki Kanbara)


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