日本の16強敗退に「モヤモヤ」 松井大輔が後半の攻防に持論「本当に強いチームなら…」
日本の後半の戦い方に「中途半端さが見え隠れした」
今大会4試合目にして初めて、日本は先制した。グループリーグの3試合はすべてが追いかける展開となり、攻撃的なシステム変更や選手交代が概ね奏功していた。
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1-0の状況で、どのようにゲームを進めるべきだったのか。追加点を目指すべきか、あるいは守備に軸足を置くべきか。「中途半端さが見え隠れした」と指摘する。
「本当に強いチームであれば変わらずボールを保持して、2点目を目指します。でも日本はその域には達していなくて、むしろ迷いにつながってしまったのかもしれません。システムの面でも相手の4-3-3に対して5-3-2で守る必要はなかったのに、失点したくないという考えが先行して形を変えることができなかった。三笘(薫)選手が前へ出ていこうとしてもスタートポジションが後ろ過ぎて距離が遠く、本来の力を攻撃面で使えませんでした」
日本代表の冒険はベスト16で終わった。4度目の挑戦となった今回も越えられなかったベスト8への壁は高かったのか、それとも日本が力を出し切れずに終わってしまったのか――。松井は率直な感想を述べると同時に、クロアチアの老獪さを称えた。
「正直に言って、課題が残る内容だったと思います。だから悔しさ以上にモヤモヤが大きい。クロアチアは勝つためにやるべきことが明確でした。必要以上にボールをつなぐわけではなく、ルーズボールの争いで激しく戦う。押し込んだ状態からCKを奪い、タッチラインを割った場面でもロングスローを使って攻め立てる。意思統一という部分で相手が一枚上手だった感は否めません」
勝ち切れなかった理由は必ずある。課題をうやむやにするのではなく、教訓にすることで4年後の戦いにつなげる必要がありそうだ。
(藤井雅彦 / Masahiko Fujii)