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日本人主審を世界が絶賛「冷静で正しい判断だ」 レッドカードで収めたブラジルの乱戦【W杯事件簿】

1930年の創設から今回のカタール大会で22回目の開催となるサッカーワールドカップ(W杯)。4年に一度、世界一の称号をかけて激突する大会ではこれまで数々の事件が起こってきた。2010年南アフリカ大会では日本代表が海外W杯で初の決勝トーナメント進出を果たす活躍を見せた一方、日本人審判も奮闘。王国に毅然とした態度をとり、世界から大きな反響を呼んだ。

2010年南アフリカ大会準々決勝、ブラジルMFフェリペ・メロにレッドカードを出す西村雄一主審【写真:Getty Images】
2010年南アフリカ大会準々決勝、ブラジルMFフェリペ・メロにレッドカードを出す西村雄一主審【写真:Getty Images】

W杯で起こった事件を振り返る

 1930年の創設から今回のカタール大会で22回目の開催となるサッカーワールドカップ(W杯)。4年に一度、世界一の称号をかけて激突する大会ではこれまで数々の事件が起こってきた。2010年南アフリカ大会では日本代表が海外W杯で初の決勝トーナメント進出を果たす活躍を見せた一方、日本人審判も奮闘。王国に毅然とした態度をとり、世界から大きな反響を呼んだ。

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 自分の信念を貫き通した。2010年南アフリカ大会準々決勝オランダ―ブラジル戦の主審を務めたのは西村雄一氏。同大会ではすでにグループリーグ3試合の笛を吹き、国際サッカー連盟(FIFA)の審判委員会から高い評価を受け、強豪同士となる注目カードの担当を割り当てられた。

 試合はブラジルが前半10分、FWロビーニョのゴールで先制するも、オランダが後半8分、23分にMFスナイデルの2得点で逆転。ブラジルはプレー強度を上げ、全体的に荒れた展開になってきたところでMFフェリペ・メロがFWロッベンを踏みつける事象が起こった。西村主審は迷いなくレッドカードを提示。オランダの選手はもちろん、ブラジルの選手も納得した様子で、荒れ始めた試合を収拾させた。

 試合はこのまま両チームともゴールネットを揺らせず、ブラジルは1-2で敗戦。難しい状況を的確に裁いた西村主審に対して欧州メディアは「冷静な正しい判断」と絶賛した。辛口のブラジルメディアも沈黙。西村氏が4年後のブラジル大会の開幕戦、ブラジル―クロアチア戦の主審も務めることが決まった際、「ブラジル人にはいい記憶を思い出させない因縁の主審」と恐れられた。

(THE ANSWER編集部)


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