「長友と鎌田、言い合いしとったな」 久保竜彦は見た 世界の先ゆく大人の集団、15分での激変
サッカーのカタール・ワールドカップ(W杯)は1日(日本時間2日)、グループリーグ最終戦で日本はスペインに2-1で逆転勝ちした。1点を追う後半3分にMF堂安律、同6分に田中碧の連続得点で無敵艦隊を撃破し、グループ首位で決勝トーナメント進出が決定。元日本代表FW久保竜彦は「THE ANSWER」の電話取材に応じ、歴史的金星をドラゴンの目で分析した。後編は選手同士がぶつかった前半からハーフタイム15分で激変した要因に森保一監督の統率力を挙げた。(文=THE ANSWER編集部・神原 英彰)
日本―スペイン戦のドラゴン分析後編「バラバラにならなかったのが森保さんの力」
サッカーのカタール・ワールドカップ(W杯)は1日(日本時間2日)、グループリーグ最終戦で日本はスペインに2-1で逆転勝ちした。1点を追う後半3分にMF堂安律、同6分に田中碧の連続得点で無敵艦隊を撃破し、グループ首位で決勝トーナメント進出が決定。元日本代表FW久保竜彦は「THE ANSWER」の電話取材に応じ、歴史的金星をドラゴンの目で分析した。後編は選手同士がぶつかった前半からハーフタイム15分で激変した要因に森保一監督の統率力を挙げた。(文=THE ANSWER編集部・神原 英彰)
【特集】初代金メダリストが次世代に繋ぐサポートの輪「夢を持ってくれたら」 / スケートボード・堀米雄斗選手インタビュー(GROWINGへ)
◇ ◇ ◇
(前編の「『日本サッカー史上最高の試合やろ』 久保竜彦が『完全にマラドーナ』と慄いた堂安律の衝撃」から続く)
森保さん、ハーフタイムのロッカーでどんな檄を飛ばしたんやろか。
後半、バラバラになってなかったもんね。コスタリカ戦でバラバラになりそうやったけど、しかも今日も前半あんなサッカーして、なんか「自分、自分」って、チーム全体が自分(個人)の方向で考え方になりそうなところを、森保さんがギュッと締めるっちゅうか。
前半、ちょっとおかしかったもんね。
途中で長友と鎌田、言い合いとったし。あそこで長友がブチ切れるんじゃなく、なだめるというか、良い言葉かけてると思うんよ、鎌田に。鎌田がキレそうな空気やったもんね。やりにくくて、体も思う通り動かんくて、しかもあんなにボールも触れない状況。
普通ならバラバラになりそうなところ、そういうのが分解のあれ(原因)になるけど。それがなかったのが一番、森保さんの力じゃないかな。
さっき(前編)も言ったけど、選手も4年間一緒にいて、なんか持ってるもの、伝わるものがあるから、ああやって爆発できたと思う。加えて、一人一人が行動だったり、雰囲気だったり、姿勢だったり、やっぱり選手って(監督を)見てるから。
チームが一番きついところで、ロッカーでバラバラにならず、後半最初で爆発するって、なかなかできることじゃないんよ。自分がやってきたチームの中でも、そうなると言いたいこと言って、自分がやりたいことやり出してってなる。そうじゃないのがすごいと思うんよね。
(グループリーグの)3試合で見ても、チームとして成長しとると思う。
1発目(ドイツ戦)に合わせて、全部の力を1発目で出して勝って、次(コスタリカ戦)流れが悪くなったけど、それでも最後はまた精神的に強くなったのを見せてくれたし、またこれでもっと良くなると思うから。
(2011年女子W杯で優勝した)なでしこみたいになるんじゃないかって思うよね。試合をしながら良くなっていくっちゅうか、選手が大きくなっていくっちゅうか。堂安、久保もそうやし、(チームも)もっと良くなっていくのが見れる気がするよね。