バスケ北海道、苦闘に見出す“伸びしろ” 34歳司令塔が悔やむ残り1分49秒のワンプレー
1勝1敗に終わったなかでも、チームの積み上げと可能性が感じ取れる――。バスケットボールB1リーグのレバンガ北海道は、サンロッカーズ渋谷とのアウェイ戦でそのような戦いを見せていた。
外国籍選手2人を欠き渋谷と1勝1敗、佐古HCが掴んだ手応え
1勝1敗に終わったなかでも、チームの積み上げと可能性が感じ取れる――。バスケットボールB1リーグのレバンガ北海道は、サンロッカーズ渋谷とのアウェイ戦でそのような戦いを見せていた。
26日と27日に行われた2連戦での北海道は、ドワイト・ラモスを負傷で、アレックス・マーフィーはコンディション調整でエントリーから外れていた。しかし中地区の首位争いに絡んでいる渋谷を相手に26日の初戦を99-92で勝利し、27日の第2戦も85-90の惜敗だった。
佐古賢一ヘッドコーチ(HC)は、2戦目に敗れた一因をこう説明する。
「今日の出だしは、渋谷のプレッシャー強度が上がるなかで、しっかり我慢できた。ただゲームの中盤に、自分たちのターンオーバーが出てしまった」
今季の北海道は、1試合平均のターンオーバーが「11.5」。B1の中でもアルバルク東京、千葉ジェッツに次ぐ少なさだが、往年の名ポイントガードはさらなる“伸びしろ”をそこに見出している。
「昨日はしっかり打ち切っていたショットを打たずにドリブルから入るプレー。そこからのターンオーバーで、走られてしまいました。入る・入らないは関係なく、一つの仕事として“事務的”にでもいいので、空いたものはしっかり打ってもらいたい。そうすると、ターンオーバーの数は必然的に減ってくると思います。あとターンオーバーが起きているのは、ドリブルからがすごく多くて、縦へ割りに行って中途半端なところでパスをさばいてターンオーバーとか、それはもったいない。もっとシンプルにプレーを完結させていくことが、ターンオーバーを減らすために重要な部分です」
一方で指揮官は「チーム全体として、上向きになりつつある感じが見えてきている」と胸を張る。トータル4勝9敗と苦しい戦績ではあるが、外国籍選手2名を欠いた状態で渋谷と五分に渡り合った戦いには価値がある。
若手が多い編成のなかで、チームに安定感をもたらしているのがベテランのポイントガード橋本竜馬だ。佐古HCはその役割を次のように称賛する。
「チームの要ですね。彼がしっかりコントロールしてくれる安心感は、このチームでも一番だと感じています。ベテランとかベテランじゃないというより、一番大事なことはリーダーシップですが、彼は求心力をしっかり持っている。我々も頼っている部分が大きい」
橋本は「ここまで粘れたのは、チームとしてステップアップしているところだと思う。これに満足することなく、次は勝ち切ることを自分たちの目標としてやっていかなければいけない。そう感じながら試合を終えました」と渋谷戦を振り返る。